スポーツにおける教育問題 多様化に対応できないプロ野球チーム

教育の多様化によって、個性豊かな世代が増えてきました。しかしプロ野球の指導者はそれに対応できていない世代が多く、時代遅れになりつつあります。新しい世代の考え方についていけず、“以前はこうだった”、“私達の頃は”などと持ち出す指導者には、難しい時代になってきています。もっと言えば、時代に対応できない指導者は結果を出せなくなってきているようです。

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ロッテ佐々木朗希投手は新しい世代の旗頭

佐々木朗希投手の完全試合で盛り上がったプロ野球ですが、次の試合の8回降板も大変な話題になりました。高校時代に予選大会の決勝で登板を回避して話題になったことが、記憶に新しいですが、本人は高校時代から納得して判断しているようです。プロ野球の解説者などの意見を聞いていると、自分だったら投げる、投げさせると言う意見が殆どのようです。ここだけを切り取っても、時代は変わってきており、世代間の考え方は大きく離れてしまっています。プロ野球もチームによって考え方の差が出てきてしまっているようで、その差は大きくなりつつあります。ロッテはある意味で個人差による育成方法が確立されつつある、新しいタイプのチームと言えるのではないでしょうか。

教育の在り方の多様化

以前は日本の教育は、ある程度標準化されていました。外国人は考え方が違うからと、別扱いをしていましたが、今は日本人の中でも受けた教育によって考え方が大きく違います。学生スポーツの考え方も大きく変わっています。高校野球でも名将と言われた多くの指導者が、時代の流れと同時に退場を余儀なくされています。大学野球も大きな環境変化が有り、今の学生と今の野球の指導者の間では、考え方の差が大きく開いてしまっています。練習や登板間隔、起用法などについては考え方の差の上での判断になるので、想像以上に判断に差が出ていると考えても間違いないと思います。また、同じ世代でも受けてきた教育が違う場合も有り、判断が違うと考えていいでしょう。

チームとしての判断と個人の尊重

野球はチームスポーツなので、チームワークは大切です。チームのためにという考え方も、必須の精神だと思います。しかし、ここでもチームワークやフォア・ザ・チームの考え方は、個人によって違います。今の指導者には全体で意思を統一したがる傾向にありますが、今の世代は個人の意思を大切にします。決して今の世代がチームワークやフォア・ザ・チームの精神を、持っていないわけではありません。しかしそれは個人を尊重した上に成り立つもので、個人がチームのために大きな代償を払うことでは有りません。このあたりに、古い考え方が抜けない指導者が多い理由があるのではないでしょうか。ゴルフや水泳、スノーボードなどの個人種目で世界的なアスリートが次々日本で誕生しているのに、チームスポーツではなかなか結果が出ないのは、指導方法にチームスポーツゆえの難しさがある事が一因となっているような気がしてなりません。古い指導者はチームとして画一的な指導と管理をしたがりますが、今の時代は個別の管理がもっと必要になってくるのではないでしょうか。

チームによる違いが鮮明 ジャイアンツの中5日

プロ野球でもチームによって管理の仕方が違ってきています。昨年巨人は投手陣に中5日の登板を導入しましたが、良い結果が出ませんでした。今の巨人はどちらかというとオールドスクールスタイルで、選手に平等の扱いをしてチームワークを求めようとしています。しかしこのあたりは、選手の特性やコンディションによって使い分ける必要があるのではないでしょうか。そのためには個人の選択がある程度許される、新しいタイプのチームの規律が必要だと思います。“チーム全体の方針”だから、個人の特性に合わした起用方法を行わないのであれば、それは首脳陣の怠慢と言える時代になってきたかもしれません。

当事者だけでは抵抗できない時代の流れ 巨人の場合

巨人の選手が原監督の決断のもと、中5日のローテーションを全員が納得して受け入れたとしても、ファンには受け入れられない時代になってきたのでしょう。少なくとも時代の流れに逆らうことは、他チームやアマチュア野球界からみえれば、時代遅れの球団とレッテルを貼られてしまう可能性があります。そうなった場合に時代遅れのプロ野球チームを敬遠する、アマチュア選手やチームが出てきても不思議ではありません。

原監督は以前に、選手は個人事業主と発言しましたが、そうであれば起用法も個別に選手に合わせた起用法が必要になるでしょう。特性に合わせずに中5日を画一的に導入するようでは、チーム内外でハレーションが起きてしまう可能性があります。

巨人でも以前のような厳しい選手指導はなくなって、今の時代に合わせた首脳陣と選手間のコミュニケーションが取られているようです。逆に言えば以前のような暗黙の合意形成が首脳陣と選手の間では取れていないのに、起用方法だけが以前と変わらなければ、後々問題となります。

首脳陣も今の時代は厳しくできないと時折発言しているようですが、その反面で中5日や球数制限を否定するようなコメントも有り、整合性が取れていません。発言は優しくなっても、求めることが以前と同じでは、首脳陣と選手の理解の差が出てきてしまっても不思議では有りません。

コーチの教育も必要なのでは

時代の流れによって一般社会では変化のスピードが激しくなってきています。以前はあまりなかった管理職に対する教育も、今は多くなっています。以前であれば社内教育は若手の時だけでしたが、今は管理職にも教育を怠っていません。セクハラやパワハラなどのコンプラ問題から、細かい指導法や管理方法など、今の時代は管理職も退職するまで勉強です。果たしてプロ野球球団の中で、コーチや監督のコンプラ研修や、指導方法の標準化などが、研修によって実行されている球団はいくつあるのでしょうか。相変わらず指導者の勘と経験で、すべてを賄おうとしているならば、時代に取り残された球団となり、結果的に弱体化するのではないでしょうか。

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