見直したい野球というスポーツの観戦方法 慶応と仙台育英の決勝戦

見事に優勝した慶応高校ですが、現地での応援が過剰だったとの理由で、祝賀気分に水をさされた状況になってしまいました。賛否両論あることは十分に理解できる範囲ですが、結果を見れば慶応高校の優勝の輝きに陰をさしてしまいました。そして残念なのは、この原因の殆どが、戦っていた球児ではなく、周りの大人達が起こした結果だということです。

相手をリスペクトしていた両校の球児たち

両校の監督を含め殆どの生徒たちは、お互いをリスペクトした態度で、素晴らしいと思いました。ただ周りの大人たちの大騒ぎには、少なからず反対意見があるのは事実として残ってしまいました。試合前はあれ程盛り上がっていた両校の関係者も、なんとなく勢いがなくなってしまったのは残念な事実です。

スポーツの場でのエチケット

ルールから逸脱しなければ何をしてもいいというのでは、お互いへのリスペクトは生じません。公共の場では自分が不快に思わなければ、何をしてもいいというのでは、あまりにも次元が低すぎると思います。

少し話はそれますが、ゴルフ場でのドレスコードで短パンにはハイソックスというものがあります。最近では格式の高いゴルフ場以外では、緩和されている傾向が強いと思います。ただ、ハイソックスを履かない場合のすね毛の処理について考えが及んでいない人が数多くいるのは、少し残念なところです。ある調査では他人のすね毛について、ムダ毛の多い人は気になるという割合が6割を超えていました。この場合、4割の人が気にしていないからと言って、目立つムダ毛を晒すのは、エチケット違反と考えても良いのではないでしょうか。日本の場合はそのムダ毛を晒したままランチを取ることもあり、不快な思いをする人はとても多いと思います。たとえ半数でも不快に思う人がいるのであれば、その人達を思いやってムダ毛処理をするなり、ハイソックスを履くのがスポーツの場でのエチケットだと思います。

全く同じだとは思いませんが、野球の観戦の場合も迷惑と感じる人が無視できない割合で存在するのであれば、迷惑行為と見なされても仕方がないと思います。今回の応援の在り方について、賛否を問うのではなく、一定数の観客たちが迷惑に思ったのであれば、議論の余地無く改善に動くべきだと思います。

野球というスポーツの応援の仕方

声出し応援が解禁されたタイミングもあり、今回の応援は熱が入ったと思います。選手たちも応援は力になったというコメントが主流だと思います。WBCで大谷翔平選手が”まだまだ応援が足りない”と煽ったことがありましたが、対戦相手から見れば十分な応援だったと思います。

そもそも私は個人的には野球を現地応援するのであれば、外野席は避けたいと思っています。席にもよりますが、外野席ではバッテリー間のやり取りが見えずに、興味が半減します。外野席ではテレビでは見えない部分を見ることができますが、主にカバーリングなどの部分で、常に注視できる部分ではありません。そのため、外野席では応援に集中する人たちがほぼ全員になるのだと思います。言い方を変えれば、外野席では応援に集中しなければ時間が持たないのではないかと思います。

なんでも米国が良いと言うわけではありませんが、プレーを威圧するような激しい応援は個人的にはあまりありがたくなく、ネット裏以外ではあまり楽しめなくなってしまいました。

NFLのクラウドノイズ

アメリカで人気No.1のNFLでは、クラウドノイズでアウェイのチームの攻撃を妨害するのが、スタンダードです。アウェイのチームは声が届かずに、プレーができないことも度々あり、相手が攻撃できなくすることで、ファンはしてやったりという事になります。

新しいグラウンドを作る場合に、クラウドノイズが最大化するように建築されたスタンドも存在するように、クラウドノイズは認知されています。スポーツの考え方一つで、今回の応援は肯定される見方もあるということです。

野球の応援のエチケット

今回の甲子園決勝は、野球という競技の観戦エチケットを考えるいい機会だと思います。フットボールやサッカーと違い、何処の席でも同じ様に競技を楽しめるスポーツではなく、ネット裏、内野席、外野席では全く違うエンターテイメントになってしまうのは、間違いない事実だと思います。それぞれのゾーンでの観戦エチケットはある程度確立されていたものだと思っていましたが、今回の甲子園の決勝はその考えを覆すものでした。何事も限界を超えてしまうことはあり得ることで、今回の事象はいい契機ではないでしょうか。

激しい鳴り物による応援を楽しみたいファンがいれば、ネット裏でバッテリー間の空間を静かに楽しみたいファンも居ることでしょう。

それぞれの楽しみが妨害されないように、ある程度のガイドラインが出来上がれば、日本の貴重なスポーツ・エンタテインメントとして、一つ上のグレードに上がるのではないかと思います。

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