ジャイアンツ若手野手が次々に覚醒 二岡二軍監督の手腕が素晴らしい

ジャイアンツのファームは、2023年5月18日現在で首位を守っています。

好調の打撃部門は、チーム打率.274でイースタントップ。本塁打32本でもトップ。打点は200で2位の楽天に29点差をつけて圧倒的です。

チーム防御率は3.35で3位タイなので、打撃陣の好調ぶりが伺えます。

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若手の覚醒が目立つ今季のジャイアンツのファーム

個別に見ていくと、中堅やベテランよりも、比較的若い選手たちの活躍が目立ちます。

一軍定着といえる秋広優人選手

一軍で68打数で打率.353、本塁打2本は立派な成績です。得点圏打率.643は驚異的な数字です。3年目の今季、期待された秋広選手ですが、オープン戦で結果を出せずに、ファームでのスタートとなりました。ファームに降格した際に、二岡監督から自由に打つことを奨められ、引き換えに野球ノートの提出を義務付けられたようです。秋広選手はファームの慣れた雰囲気に救われたとコメントしていますが、自由に打つことを奨められて、色々と整理がついたのではないでしょうか。

55番を背負うことで首脳陣の見る目が、重たくなったのかもしれません。松井秀喜さんのジャイアンツ時代を知らない秋広選手には、首脳陣の思いが理解しきれていなかった可能性も高いでしょう。1軍の首脳陣からは長打を求められていましたが、一度ファームに落ちて自分の打撃を取り戻した感があります。本塁打はまだ2本ですが、長距離砲というよりは、規格外のスケールをもった中距離法と考えたほうが当てはまる感じの、広角に打てるバットコントロールの良さは、率も本塁打も狙える、とてつもないバッターになる気配があります。

2軍で無双した菊田拡和選手

4年目の菊田選手は、現在一軍で出番を待っている選手です。ファームでは打率3割を大きく超え、本塁打4本を4月中に記録して一時はファームで無双状態でした。守備位置がサードのため出場機会には恵まれていませんが、交流戦あたりが楽しみな選手です。もともと長打力を期待されていた選手ですが、今年少し体を絞ったようで、打撃がかなり変わってきました。右の長距離砲で守備位置の問題があり、打席数をなかなか確保できませんが、少ないチャンスをものにしてほしい選手です。

プロに慣れてきた萩尾匡哉選手

六大学の三冠王がお目覚めのようです。

打率はイースタン2位の.336、本塁打も3本で調子を急激に上げてきています。広角に打てる打撃は、実戦タイプの様で対応力の高さが窺えます。他チームであればとっくに一軍に昇格しているはずですが、未だにお呼びがかかりません。慶応大学の出身でスター性も兼ね備えていることから、ファンの期待は大きいのですが、今は1軍で十分な打席数が確保できないという首脳陣の判断かもしれません。オープン戦の頃は結果が出ずに時間がかかりそうな印象でしたが、ファームレベルには、あっという間に対応できたようです。走攻守にまとまっている選手で、大きな特徴はありませんが、打席数を貰えればある程度の数字は残せるのではと期待できます。

浅野翔吾選手も急速な成長

ドラフト1位の浅野選手も、5月に入って成績を上げてきました。

4月は打率.173と苦戦していましたが、5月は26打数8安打、打率.308と対応してきています。4月は52打数で19三振と大苦戦でしたが、5月は26打数で1三振と明らかに内容が変わってきています。まだ18歳ですから、ここからの伸びしろには期待が高まります。

一軍の状況にもよりますが、シーズン半ばには1軍でお披露目があるかもしれません。

二岡二軍監督の手腕

ここまでファームでの成長株を見ていくと、センター中心に長打を飛ばせる打者が増えてきています。特に秋広選手、萩尾選手は逆方向にも長打が飛ばせる広角打法で、二岡二軍監督の現役時代を思い出しました。二岡二軍監督はオープンにステップしながら、逆方向に長打の打てる大型内野手の先駆けだったと思います。

二岡二軍監督が成長に大きく貢献した岡本和真選手も、二岡二軍監督と同じ様に右中間への長打が特徴の選手で、特にブレイクした年は二岡コーチとの相性の良さからか、右中間への長打が目立っていたと記憶しています。

最近の若手選手は広角に長打を放つ打撃をする選手が多く、二岡二軍監督との相性が良いのかもしれません。

希代のプルヒッターだった原監督や、プルヒッターの代表格のおかわり君を育てた大久保コーチとは、少し違った指導になるのかもしれません。

色々なタイプの指導者がいることは重要で、二岡二軍監督は今のジャイアンツにとって、非常に貴重な存在なのではないでしょうか。

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