ジャイアンツ浮上のための策 首脳陣が責任を取る脚を使った攻撃を

ジャイアンツがDeNAバウワー投手を今季初めてと言って良い様な、チーム一丸となった攻撃で攻略しました。

これまで打率が低い打者や、長打力のない打者まで早打ちをして、相手投手を楽にさせるバッティングを繰り返していましたが、漸くチーム浮上のヒントが見つかったのかもしれません。

ただただ好球必打を繰り返すのみの巨人打線

打率の裏付けがない選手が、好球必打を繰り返しても、打率以上の結果は得られません。

最近の投手には球数に限度があるのにもかかわらず、相手投手を手助けするような好球必打は、個人プレーの集まりでしかありません。

打率の裏付けがある選手でも、3割打てば優秀と言われる中で、ジャイアンツの主力打者の初球の打率は下記のとおりです。ファールになってカウントを稼がれている球数は考慮されていませんので、実際にはかなりの確率で打ち損じているという事になるでしょう。初球を打つのであればもっと狙い球を絞って、高確率でヒットにしなければならないはずですが、結果3割に満たない選手も数多くいます。

初球打率初球打率
岡本和真0.421宮﨑敏郎0.750
丸佳浩0.375秋山翔吾0.538
坂本勇人0.214関根大気0.393
中田翔0.455
吉川尚輝0.083
オコエ瑠偉0.400
大城卓三0.500
ブリンソン0.000
主力選手初球打率

DeNAの宮﨑選手の7割5分は凄すぎですが、4割近くは最低でも欲しいものです。

ましてや長打の期待できない選手であれば、初球を打って一塁に出るのと、フォアボールで一塁に出るのとでは、相手チームに与えるダメージは大きく違います。

待球戦法が絶対とはいえませんが、もう少し狙い球を絞って、確実に仕留められるようにならなければ、準備不足、技術不足という結論になってしまうと思います。

脚を使った攻撃を

以前大久保コーチが脚を使わない攻撃が、今のジャイアンツの攻撃みたいなコメントが出ていました。

しかし、バウワー投手を攻略したのは間違いなく脚を使った攻撃でした。

盗塁に明らかに苛立っていたバウワー投手は、本来の力を発揮できなかったと見ることができると思います。

元来、好投手に対して、脚を使った攻撃や待球戦法は有効とされていました。しかし、強かった時代のジャイアンツは、重量打線で打ち勝つイメージが強かったと思います。(実際には重量打線の頃も足を使っていたのですが。)各チームの4番打者をFAで集めることができた時代は、それでも打ち勝つことができたのですが、今の打線では難しいと言わざるを得ません。

大久保コーチは打ち勝つ野球をやりたいのかもしれませんが、原監督は脚を使う野球を得意としています。

中田翔選手が離脱した今は、脚を使う打線を組むほうが勝率は上がるのではないでしょうか。

一塁に秋広優人選手を使わずに、三塁に門脇誠選手を使った打線は、バウワー投手を苛立たせたと思います。最初の門脇選手のスライディングによる内野安打は、確実にバウワー投手の攻略に貢献したと思います。

ベンチが責任を取る作戦を

脚を使った作戦は、盗塁だけではありません。

ヒットエンドランは、弱いチームには必要な作戦だと思います。

今の巨人は3安打でやっと1点という、野球盤のような攻撃です。

しかし、ジャイアンツには足を使える選手が沢山います。

鈍足の部類に入るのは、中田翔選手と大城卓三選手ぐらいだと思います。

ベンチはもっと積極的に責任を取って、走者を動かす作戦を仕掛けて欲しいと思います。

ただ打つだけで”打線がつながらない”、”後一本が出ない”とコメントするのでは、首脳陣として選手に責任を押し付けています。1本が出なくても確実に点数は稼げる作戦はあるはずです。

せっかく鈴木尚広コーチを招聘したのに、今の巨人は活かせていません。

本来原監督がやりたかった野球から、遠くはなれていってしまっているのではないでしょうか。

バウワー投手の攻略は、今までスピード感がなく、淡白で退屈な凡打を繰り返すベンチの策の無さを、一気に変えることができる節目だったのかもしれません。

大久保コーチや阿部コーチは盗塁ができなかったですが、盗塁やエンドランの効果はキャッチャーとして十分に理解できているはずです。

もっと脚を使う攻撃ができる打線を、組んで欲しいと思います。

中田翔選手が離脱した今を、いい意味での転換期にしてもらいたいと思うのです。

原監督にはもっと動いてほしい

コーチを育てたいという気持ちが第三次政権では強いようですが、今のところ後継者は育っていないように見えます。

今の状況では、コーチに任せる事ができる様には見えません。

投手の部分は阿波野コーチに任せ、その他の部分は、もっと原監督が仕切っても良いのではないでしょうか。

二岡二軍監督の手腕

ファームのゲームを見ていると、非常にベンチの雰囲気がいいことに気が付きます。

勝てているということもあるとは思いますが、チームに活気があることは首脳陣の指導方法が良いからでしょう。

一軍で結果が出なかった秋広選手が、二軍で時間を貰えて階段を上がれたように、今の二軍は成長する土壌ができつつあるようです。

岡田悠希選手、菊田拡和選手、萩尾匡哉選手など、ファームでは結果を残す選手が数多く出てきています。

なんとか調子が上がっている間に、一軍で打席を与えて欲しいと、願っています。

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