メディアの良識が問われる現状 切り抜きを自制できない報道

フェイクニュースという言葉が最近よく使われますが、フェイクニュースには政治的な作為が見られるケースが多くあります。このような報道はあまり褒められたものではないと思います。しかしそれよりも悪いのは、良識的な報道のフリをしながら、誤解されるような状況を意図的に作り出すニュースだと思います。

かつての東京スポーツ

まだスマホやタブレットが普及していない時代に、多くのサラリーマンが帰りの電車の中で、東京スポーツや夕刊ゲンダイを読んでいました。東京スポーツはプロレスネタなどが中心で、大きな見出しの中に小さなクエスチョンマークをつけるなどして、冗談の様なニュースやゴシップ記事を織り交ぜることが許されるメディアでした。読んでいる方も単なる噂話や嘘に近い冗談と認識しながら読んでいるので、ニッチなエンターテイメントとして楽しむ類のものでした。その一方で三代新聞などは嘘の無い良識的なメディアとして、たいへん大きな信頼を置いていました。

メディアの劣化

三代新聞に代表されるように、新聞の発行部数は減少しています。同時にテレビの視聴率も低下を続けています。時代の流れは残酷ですが、かつてのアカデミックな報道は今の現役世代には受け入れられなくなって来てしまいました。テレビのニュース番組も正統派の報道は減少していき、補完するように報道バラエティが増えているようです。報道バラエティはもともと久米宏さんがニュースステーションで、報道に興味がない視聴者層に、解りやすく興味をそそる内容を提供することを目指して作り上げたジャンルだと思います。各局その後を追うように類似の番組を増やして、現在に至っています。

報道バラエティは政権や権力に対して批判的なスタンスを取ることで、視聴者の支持を得ることに成功しました。また純粋な報道番組とは違い、ニュースをスキャンダラスに報じることで視聴率を挙げていたと記憶しています。

しかし、視聴率を取ることに注力するために、報道としての公平性や正確性を犠牲にしてバラエティとしての面白さを強調するようになってしまうのは、自然の流れではないでしょうか。

切り抜きに代表される悪意

やがて大手のメディアでも切り抜きなどで、発言者の本来の意図とは違う報道を、政治や経済のニュースでも行うようになってきました。元首相らの発言の言葉尻を捉えて、本来の意図とは違う意味で報道することなども散見されるようになり、自らの価値を貶める事も珍しくありません。囲みなどで双方の質疑応答があるにも関わらず、曲解した報道をする向きも有り、なんのための取材なのか、耳を疑います。

スポーツの実況も劣化が止まらない

最近は地上波でスポーツの中継などを行わなくなったためか、アナウンサーの質が劣化していると思います。地上波で放送するバラエティなどに各局の主力アナウンサーを投入し、CSやBSなどで中継されるアナウンサーの実力が落ちているのかもしれません。放送の中で明らかに言葉使いが可笑しかったり、当たり前のことを解説者に聞くために、解説者が戸惑ったりする場面などが良く見られます。解説者が気を利かして、アナウンサーの技量不足を補うことも珍しくないようです。

またこれは仕方のないことなのかもしれませんが、あまりにも当該競技に対して不勉強なアナウンサーも多く、びっくりすることもあります。

素晴らしいG+のNFL放送

G+のNFLの放送は、スーパーボウル以外はディープなファン向けに放送が作られているので、とても楽しめます。また、英語の放送も後から楽しむことが出来るので、満足の出来る内容です。スーパーボウルなどはライトなファンも見ているので、物足りない内容となりますが、副音声でいつものコンビが放送してくれるので、全く問題ありません。野球についても、もう少し工夫して放送をしてもらいたいと思います。場合によっては進行の上手な解説者をアナウンサーの代わりに使って、対戦チームのそれぞれのOBで放送してもらいたいと思います。

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