今度こそ信じて良いのか吉川尚輝選手 怖いのは怪我と疲労

巨人が開幕ダッシュを決めていますが、長年課題として残っている1番打者とセカンドに吉川尚輝選手が座っていることが大きく貢献しています。もともと2016年のドラフト1位で入団した吉川選手は大学時代は遊撃手で、同じ年にドラフト3位で西部に入団した源田壮亮選手やドラフト2位で中日に入団した京田陽太選手よりも、評価が高勝ったと記憶しています。

度重なる怪我と故障

ポジション 内野手
投打 右投左打
身長/体重 177cm/78kg
生年月日 34738
経歴 岐阜・中京高 – 中京学院大
ドラフト 2016年ドラフト1位

入団直後に腰痛で戦列を離れるなど、吉川選手は故障と怪我に悩まされてきました。体力的にもプロ野球選手としては十分ではなかったため、潜在能力は高くても連戦の疲労などで好調が続かない傾向もありました。昨年は開幕と同時にレギュラーに定着したかと思われましたが、デッドボールによる骨折で戦列を離れ、復帰以降は調子が上がらないままシーズン終了を迎えてしまいました。

傑出している守備力

もともと守備に対する評価は高く、運動能力が優れているため、信じられないくらいの守備範囲を誇っています。時々ポカをする時もありますが、年々堅実さを増していると思います。坂本勇人選手との二遊間は鉄壁で、併殺などを華麗に完成させる様は、見ていて幸せを感じてしまいます。ゴールデングラブ賞を菊池涼介選手から奪取するとしたら、この人ではないかと思っています。(山田哲人選手のファンの皆様ごめんなさい)

一番打者としての適正

吉川選手は俊足でリードオフマンとしては、十分な走力を持っています。盗塁も自身の最多は11個ですが、今年は既に3個決めて失敗がありません。昨年も7個に終わりましたが失敗は0で、堅実性も持ち合わせています。

また長打力も兼ね備えており、印象に残る本塁打を打つことがあります。原監督は1番打者に長打力を求めており、吉川選手がはまってくれれば、理想の1番として重用されることは間違いないでしょう。

今年好調の打撃

年度 試合 打席 打数 得点 安打 本塁打 打点 盗塁 盗塁刺 四球 三振 併殺打 打率 長打率 出塁率
2017 5 12 11 1 3 0 0 1 0 0 2 0 0.273 0.273 0.273
2018 92 355 316 51 80 4 29 11 4 19 61 5 0.253 0.361 0.304
2019 11 46 41 7 16 0 3 1 2 3 4 1 0.39 0.415 0.432
2020 112 389 354 47 97 8 32 11 3 30 60 6 0.274 0.398 0.336
2021 108 329 305 35 83 5 25 7 0 17 48 4 0.272 0.37 0.313
2022 11 50 46 8 14 1 6 3 0 3 1 1 0.304 0.457 0.347

オープン戦ではあまり結果が残せませんでしたが、徐々に調子を上げてきています。守備での存在感が大きく、その自信が打撃面にも良い影響を与えているのかもしれません。打率は3割をキープしており、昨年の.272を今のところは上回っています。

昨年は325打席で三振が48個と15%近くが三振でしたが、今年は50打席で三振はわずか1個の2%です。吉川選手のように足があるタイプは、バットに当てることや四球を選ぶことが大切で、追い込まれてからの打率が.294と昨年の.188から大きく改善している事にも、今年の成長が現れているのではないでしょうか。追い込まれる前に打つ傾向も今年は強くなっており、62%が2ストライクを取られる前に結果を出しています。もともと積極的に打ちに行くバッターですが昨年は47.2%ですので、ファールなどで打ち損じることが少なくなっているのかもしれません。

走攻守で貢献度が高い吉川選手は、他の選手では替えが効きません。プロでの連戦にも耐えられる体力が備わっているのかまだ疑問符が付きますが、コンディションに十分留意して好調を維持してもらいたいと思います。積極的に打ちに行くバッターなので四球はあまり選べませんが、調子が落ちてきた時は四球による出塁を心がけることも必要かもしれません。吉川選手は出塁するだけでも貢献度が大きく、守備での貢献は突出しており、坂本選手に負担をかけないためにも、息の合った吉川選手の常時出場が望まれます。

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