2戦連続セーブの巨人翁田大勢投手の実力と将来 鍵を握る桑田コーチ

新人の大勢投手が開幕から2試合連続でセーブを挙げました。これはプロ野球史上初の快挙となりました。1試合目では満塁のピンチを迎えるなど、ハラハラする展開でしたが、2試合目は三者凡退を10球で仕上げる完ぺきな投球でした。

大勢投手の特徴

  防御率 投球回 打者 被安打 本塁打 奪三振 四球 死球 失点 自責点 投球数
25日 0 1 6 2 0 1 0 1 0 0 27
26日 0 1 3 0 0 2 0 0 0 0 10
  ストレート スライダー フォーク
25日 21 1 5
26日 6 0 4

コントロールを乱さない

この2試合でフォアボールを、出していないのは素晴らしいことです。ビシエドにデッドボールを与えてしまいましたが、勝負に行っているのでメンタルの強さが窺えます。コーナーを突くような精密なコントロールはまだ有りませんが、低めに狙った球が高めに浮くことが少なく長打を打たれるリスクが少ないように思えます。技術的なことはともかく、度胸よく投げ込めていることも一因となっているのではないでしょうか。

ストレートの威力に自信をもっている

ストレートは158Km を記録しており威力は十分です。まだ長打を打たれていないので、余計に自信満々で、ストライクゾーンにストレートを投げ込んでいます。リリーフ登板した高橋優貴投手と畠世周投手がストレートで勝負することが出来ず、四球を連発してしまったのとは対象的でした。高橋投手と畠投手はストレートを痛打された経験が有り、そのためにストレートをストライクゾーンに投げる時に慎重になってしまうのだと思います。経験のある投手なので当然だと思います。大勢投手もいずれストレートをスタンドまで放り込まれる時が来ると思いますが、その後に自分のストレートでもう一度押し込むことができるかどうかが、これから一つの大きな関門になると思います。

決め球はフォークボール

キャンプ中に大魔神佐々木主浩さんから伝授されたフォークボールが、昨日は冴え渡りました。特に課題となるであろう左打者、とりわけ球界でも屈指の好打者大島洋平選手を、内角膝下のフォークボールで三球三振に仕留めたのは圧巻でした。このボールが通用するのであれば、ストレートの威力は格段に増すことになります。まだ開発途上のボールではあると思いますが、今後更に精度とバリエーションを増やすことができれば、守護神として十分にやっていけるのではないでしょうか。

三連続登板はあるのか 原監督と桑田コーチの関係

ジャイアンツの守護神として三連続登板を起用されるかどうかは、一つの見どころだと思います。故障歴のある大勢投手に開幕と同時に酷使を始めてしまうかどうかは、首脳陣の考え方にかかっていると思います。桑田投手コーチは投手寄りに物事を考えるはずなので、原監督とどういった打ち合わせをするかが重要となるでしょう。ここで三連投をするようなことがあれば、投手陣の崩壊は近いでしょう。原監督の勝利至上主義が開幕から炸裂です。

大勢投手のこれからのポイント

コンディションの維持

これから酷使による疲れが出てくると思いますが、コンディショニングが大切になると思います。中日の岩瀬仁紀投手は、少しでも異変があると申告して登板を回避していたようです。長い目で見ればチームのためになりますので、周りから言われる前に自分のコンディション管理をしてもらいたいと思います。

少ない球数でセーブを上げる

1日目は27球を投げてしまいましたが、2日目は10球で終わらせることが出来ました。大魔神佐々木さんは、12球で終わらせようとしていたようです。佐々木さんは打たせて取るタイプではないので、球数は多くなりがちですが、圧倒的に支配できていたということでしょう。大勢投手もあまり慎重にならず、時には3球勝負で球数を減らしてもらいたいと思います。

先発への転向の可能性

これだけの投手なので、将来的には先発への転向もあるのではないでしょうか。そのためには今はあまり投げていないスライダーなども、使っていかなければならないと思います。オープン戦の序盤などではスライダーで空振りを取っていましたので、十分に使えるのではないでしょうか。長いイニングを投げるためには投球の幅も必要なので、点差に余裕があるときなどは投げてみたら良いのではないかと思います。あまりストレートとフォークだけを投げていると、いつの間にかスライダーが曲がらなくなってしまうこともあるようで、長いプロ野球人生を考えれば、錆びつかせないようにしてもらいたいと思います。

上原浩治さんはいつの間にか、スライダーが投げられなくなってしまいました。

桑田投手コーチは何年かに一つずつ、実戦で使う変化球を増やしていったとコメントしています。大勢投手もシンカーなど少しずつ投げられるように、練習していくことを桑田コーチからいずれは勧められるのではないでしょうか。

これからの巨人を支える桑田コーチ

多くの有望な若手が育ってきており、これからの桑田コーチに期待される事は多くなりますね。桑田コーチには監督というよりは、投手コーチとして名伯楽と言われるようになってもらいたいと思います。

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