FIRE生活3年終了 個別株の誘惑に耐えきれるか 株式投信が王道

もうすぐFIRE生活3年目が終わろうとしています。ここまでほぼ予定していた通りの状況で、順調といえば順調です。新NISAが始まって年明けは市場が賑わっていますが、一時の熱狂は冷めたようです。でも、ここからが勝負です。

王道の投資信託

報道によれば投資信託を積み立てている若者が増えているようです。Youtubeなどで発信してくれている投資家の皆さんの熱意が、ある意味伝わっていると思います。10年前は投資環境が整っていなかったので、やむなく個別株をやっていたみなさんも、オルカンやS&P500などに資金を入れているのではないでしょうか。

良質な投資信託は安定した投資方法で、若い人たちが老後資金のために今から積み立てているのは、非常に理にかなった戦略だと思います。このまま投資しているのを忘れるほどのテンションで積み立てていけば、かなりの高確率で思い描く以上の結果を得られると思います。ただ一つの欠点は、王道故に刺激が少ないということでしょうか?

ただ、プロの投資家でもない限り刺激が少ない状況で確実に積み上げていけることが、王道たる所以で、そこに刺激を求めては本来の目的からは外れてしまうと言っていいでしょう。

若者たちの格差

本業の収入を得ながら確実に蓄財を進めていくのは、今の若者達に許されたおおきなアドバンテージだと思います。社会保険料が高いとかいう問題はあると思いますが、福利を無税で使える新NISAは、社会保険料の上昇などをものともしない破壊力があるはずです。そしてその破壊力の源は間違いなく時間です。

仮に今25歳の若者が新NISAで確実に投資を続ければ、65歳までには大きな成果が得られるはずで、福利×時間×NISAの破壊力は想像を超えていきます。たとえ月1万円からでもその力は凄まじく、早く始めるほどアドバンテージが膨らみます。

世代間の格差を愚痴るよりも、同世代間の格差を埋めるべきであるのは自明であり、一刻も早く王道の投資方法を始めてほしいと思います。

個別株の誘惑

若者のようにあまり時間がない人や、刺激が欲しい人は、個別株を考えると思います。王道の株式投信よりも更に破壊力のある個別株は、たしかに魅力的です。5月になると各社の決算が発表されますので、個別株の魅力が増幅される時期です。最近は株主還元を企業が考えるようになったので、増配や自社株買いが増えており、個別株の魅力が増しています。王道の投資信託の地味さを考えると、時間と資金に余裕のある人は個別株に手を出す事を考えるでしょう。

私も個別株はやっています。投資信託よりも長くやっているので、それなりのものになっています。ただ、過去には失敗も経験しており、怖さも理解しているつもりです。自分のポートフォリオの小さなポーションで、決められた枠の中でルールを決めて投資をするのは、有りなのではないでしょうか。ただ、ルールを作ることとそれを守ることは、実は非常に難しいと思います。特に購入後にナンピン買いをするなどの誘惑には耐えることが難しく、ルールを作ることは間違いなく必要だと思います。

配当はとても嬉しい

株式投信では配当が出ないものを選んでいるので、キャッシュフローが増えません。使うときは売却するのですが、これが精神的に難しい(笑)。なんとなく積み立てたものを崩すことに、ネガティブなイメージがあります。その点高配当株は、自動的にキャッシュフローが増えるので、精神的に使いやすくなります。お金は使うために貯めているので使わなければ意味が半減するのですが、このあたりはベテランの投資家さんでも難しいのではないでしょうか。高配当株は投資の手段としては人気のある手法で、いろいろな人が情報を上げてくれていますが、難しさがあるのは間違いないので、始めるときは少しづつやるべきだと思います。特に銘柄選びと買い時は難しいので、少しずつ経験を積むべきだと個人的には考えています。投資信託と同様に経験を積むことで精神的にもタフになれますので、メンタルを徐々に鍛えていくぐらいの気持ちが大切だと思います。

相場の荒波を経験しましょう

いまは年始の上昇相場から少し下げています。ここが大切な経験の場です。こういった上下を経験しながら、荒波で酔わないようにメンタルを鍛えていくのが、大切なプロセスだと思います。そのためには大きな勝負に出ないことが肝心だと思います。投資信託は退屈な投資方法で、ある程度ルールを決めてしまうとやることがあまりありません。ただ、素人の投資家にはそれぐらいが良いのだと思います。

いまは含み損になってしまっている人もいるかも知れませんが、逆に言えば今はバーゲンセールかもしれません。大きな勝負に出ていなければ、十分想定の範囲内の上下動だと思います。こうした相場の上下動に少しずつ慣れていくことが、今はとても大切だと思います。決して相場から退場しないこと、これがとても大切だと思います。

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