プロ野球のSNS管理に疑問 高梨投手の近本選手へのデッドボール

ジャイアンツの高梨雄平投手の近本光司選手へのデッドボールでの骨折が、ネットで騒がれています。長年プロ野球を見てきた一ファンとしては、プロ野球を取り巻く環境の変化には驚くことが多いです。しかし、今回の騒動では、高梨選手によるSNSの発信が騒ぎを大きくしているようで、球団による選手教育の稚拙さに本当にガッカリしました。

今回のプレーは極めて普通のこと

今回高梨投手が与えたデッドボールは、もちろん故意ではありません。ただ、好調阪神を支える近本選手に厳しく攻めたことは間違いないでしょう。近本選手は比較的長打力のある選手ではなく、それほど厳しく攻める必要のある選手ではありません。投手が厳しく内角を突くのは、クリーンナップなど長打力のある選手に対してです。以前は替えの効かないキャッチャーを厳しく狙うことも少なくなかったのですが、最近はキャッチャーも交代制が多いので厳しい攻めが減っていると思います。

近本選手のように長打力がなく、脚の速い選手をデッドボールで出塁させることは、投手側にとってもある意味痛い出来事と言えるでしょう。

ただ、近本選手は下位打線から作ったチャンスを返す、ポイントゲッターの役割も大きかったので、今回の死球による離脱はとても大きく影響すると思います。

脇腹の怪我は難しい箇所ではありますが、早期に完治して元気なプレーを見せてほしいと思います。

高梨雄平投手の思い

高梨投手は今回のデッドボールについて、謝罪はしたようです。ただ、デッドボール直後は近本選手もプレーを続行しており、センターでファインプレーを見せていたので、軽い怪我だったと思っていたと思います。リプレーを見ると近本選手もバッターボックスの近いところでオープンに構えて、そこから踏み込んで打ちに行っており、避けることはかなり難しく、しかもまともに球を受けてしまったように見られます。最近のバッターはプロテクターを付けているため、遠慮なく踏み込んでいます。広島の秋山翔吾選手などは、バッターボックスを踏み越えてしまっているのではないかと思うほどです。

好調のバッターほど球を怖がらず踏み込むので、インコースにボール球を投げる事は、球威のない投手には必要なことでしょう。

高梨投手はデッドボール直後に軽く帽子を取っていますが、それほど大事ではないと思っているように見受けられます。

デッドボールに謝罪は必要か

頭部などへ行けば当然危険球であり、丁寧な謝罪は必要でしょう。しかしその他の場合はある意味お互い様で、直後に謝罪があれば十分だと思います。

投手をやったことのある人ならば、コントロールミスはどんなにコントロールが良い投手でも起こり得ることはわかります。そのためヘルメットが義務付けられているということでしょう。デッドボールという用語がある通り、野球をやっていれば必ず起こることで、打者も投手の投げミスが有ることを前提の上で、バッターボックスにたたなければなりません。そのため、常にインコースに目付けをしていた打者は、好打者ほど多いと思います。

落合博満選手は常に頭部へのボールを頭に入れて、インコースの速い球に目を付けていたとコメントしています。清原和博選手はインコースのボールを恐れずに、立ち向かっていましたが、投手からすればもう少し遠慮して避けてほしいと思うでしょう。清原さんほどの大打者に遠慮なく踏み込まれては、投手はサンドバッグになってしまいます。

プロ野球選手のSNSの使い方

今回高梨選が試合の当日に、不用意にSNSで発言したことが大きな炎上の原因になっています。近本選手の怪我の重篤さが判明するのが遅かったために、不用意な発言になったということですが、そういう問題ではないと思います。

広く関係者以外の外部が目にすることのできるSNSで、不用意に発言することを球団が禁止していないことにむしろ私は驚きました。

私が勤めていた会社では、SNSの社員の使用については厳しく教育されていました。業務に繋がることは、ことの軽重にかかわらず一切禁止されていました。当然、この日の高梨投手のように、試合についてコメントすることは厳重処罰です。例えばその日仲間と食事に行っても、それをSNSでコメントすれば、炎上したと思います。

このような可能性のあるSNSについて、ジャイアンツをはじめ各球団は野放しの印象があります。

特にマスコミ球団であるジャイアンツが、このような情報発信に緩いことが不思議でなりません。

おそらく読売新聞の社員さんは、SNSでの発信については厳しく教育されていると思います。何故傘下のチームで発信力の大きい、ジャイアンツの選手にきちんとした教育ができていないのでしょうか。

競馬騎手のスマホ使用

最近競馬の騎手のスマホ使用が問題となりました。騎手と経営者側の認識がズレている事この上ない案件であり、騎手の処分よりも、経営側の責任が多いと感じました。6人の騎手が一斉に処分ということですが、これはもう組織側の教育不足だと思います。

年寄りの経営者は引退を

今回の件に限らず、ネット社会についていけない経営者は直ちに退場する必要があると思います。ネットに対して十分なリテラシーがない人は、選手や社員の置かれている状況を理解できないと思います。スマホを使えないことがどれだけ若い世代に不便であるかが実感できない人に、有効な対策が打てるとは思えません。

SNSについても、同様なことが言えると思います。

SNSについて十分な知識がない人は、管理職としては難しい時代になっていると思います。

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