ガラパゴス化する日本プロ野球 NPBが衰退する理由 スピード欠如

WBCで日本が優勝し盛り上がった野球人気ですが、日本の野球界の未来は明るいかと言われれば、難しいと言わざるをえないでしょう。

野球は五輪競技から外れるなど、世界的に普及しているスポーツではありません。WBCが今回開催されましたが、日本では大変盛り上がっていましたが、アメリカでは学生のバスケットに注目が集まっている時期でした。

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危機的な状況のメジャーリーグ

MLBの年俸の高騰を耳にして、メジャーが今も人気があると勘違いする日本の野球ファンは少なくないと思いますが、選手の年俸は高騰する放映権に支えられているのが現状と言えます。メジャーの中継を見ていても、観客は満員とは程遠い状況です。

テレビの視聴率も低下を続けており、ワールドシリーズでさえ対戦カードによっては5%がやっとの状況です。

現在アメリカではNFLが圧倒的トップの人気を誇っており、MLBはNBA(バスケットボール)に次ぐ3位に甘んじている状況です。

マイク・トラウトはMLBの人気ナンバーワンのスーパースターですが、アメリカでの認知度は20%を超えるレベルです。

対照的にNBAのスーパースターのレブロン・ジェームズは70%を超える認知度があり、NFLのG.O.A.T.であるトム・ブレイディは80%を超えると言われており、その差は歴然です。

MLBの人気対策

MLBは人気の衰えを危惧しており、特にファンを獲得できていない若年層の取り込みに努力を続けています。

試合時間の短縮

人気がないことの原因の一つに試合の長さが挙げられてており、試合時間短縮のためにピッチクロックの導入などが行われています。物事を変えるにあたり、なかなか進まない日本と違い、正しいと思われる方向に即進む、アメリカの良さが出ている状況ではありますが、その効果が出るかどうかはまだ結果が出ていません。

人気のあるNFLやNBAは時間制なので、ある程度終了時間がよめます。また、NFLではプレイ間に時間制限を設けておりスピーディーな試合を目指しています。NBAもシュートクロックがあり、無駄な時間がないので目を離せません。

対照的にMLBは間延びする時間が多く、ファン目線を釘付けにできるコンテンツとは言い難いと思います。

エスコンフィールドやマツダスタジアムに見る競技の魅力の減退

私もアメリカでメジャーのレギュラーシーズンのゲームを観戦する機会があり、豪華で巨大な室内のパーティールームの様なところで観戦しましたが、ファンの多くは食べ放題・飲み放題の方に気がいってしまい、ゲームを集中して見ている人が、あまりいなかったと思います。

日本の球場も風呂に入れたりBBQができるようになるなど、ゲームとはかけ離れた施設が付属するようになりました。しかし、バスケットやフットボールではそんな時間の余裕がなく、純粋にスポーツの魅力が欠けてきていることに気が付かなければいけないと思います。この様な集客は邪道であり、競技の魅力を上げることにもっとリーグやオーナー会議は議論を進めるべきだと思います。

MLBは単純化しスピード感に欠ける野球を変えようと、様々な手を打っているのです。

極端なシフトの禁止

MLBでは極端なシフトが禁止されました。これは近年話題になっているフライボール革命が、ファンの獲得につながっていないという調査による施策と言われています。

極端なシフトに引っかからないようにするために、アッパースイングでひたすらホームランを求める打法は、三振かホームランという単純なものに、野球を変えてしまったようです。フィールド上で行われるプレーが少なくなれば、ホームラン競争に近くなってしまいます。

メジャーのオールスターでは、試合よりもホームラン競争のほうが視聴率が取れているという事実もあります。しかしそれでは試合は酷くつまらないものになってしまいます。ホームランが飛んでいる時間はほんの僅かですから・・・・

ベースの拡大と牽制の禁止

NFLやNBAに比べて圧倒的にスピード感に欠けるMLBでは、盗塁の価値が見直されたようです。今季MLBでは盗塁が激増しています。これが観客動員に直接つながるかは、今年の結果によると思いますが、少なくともただ打つだけの野球は若年層から否定されています。

日本野球のガラパゴス化

日本ではベースボールと野球は違うなどと言って、独自のものを大切にする考え方があります。しかし、その方向性が間違っていることは既に明らかです。ボール1つをとっても独自規格に固執し、世界でも珍しいDH制を導入していないNPBは世界標準から外れています。

今後行われる世界大会は、MLBを基準として行われることは、明らかです。

ボールに対応するだけで調子を落とす選手が出てくる中で、ベースの違いやピッチクロックの導入に遅れを取るほど、日本の野球は衰退していくでしょう。

かつてI-モードは優れた技術ではありましたが、独自規格を大切にするあまり、日本の携帯電話メーカーは世界で敗北を喫しました。

野球は伝統文化ではなく、スポーツであることをもう一度考える必要があると思います。

”何でもアメリカのマネをする必要はない。”と発言するコメンテーターは、ベースボールの現状が理解できていないのでは、と思ってしまいます。

地上波放送がなくなり、人気の低下が明らかな今、日本も遅れを取らぬよう、改革を進めるべきだと思います。

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