オーバータイムで49ersに惜敗し、プレイオフへ進出の可能性が無くなりました。先発QBをエースのデレク・カーからジャレット・スティドハムに変更して、格上の49ersに惨敗するのではないかと心配しましたが、オーバータイムにまでもつれ込む接戦を演じました。これにはラスベガスのレイダースファンも満足できたのではないでしょうか。
1 | 2 | 3 | 4 | OT | ||
49ers | 7 | 7 | 7 | 13 | 3 | 37 |
Raiders | 10 | 7 | 7 | 10 | 0 | 34 |
ジャレット・スティドハムは大健闘
2019年のドラフト4巡でペイトリオッツに指名されたスティドハムは、今シーズン開幕前にトレードでレイダースにやってきました。ペイトリオッツでHCマクダニエルのシステムに慣れていたとはいえ、初先発の26歳です。
Player | CP/ATT | YDS | TD | INT | SACKS | QBR |
B. Purdy | 22/35 | 284 | 2 | 1 | 0-0 | 77.3 |
J. Stidham | 23/34 | 365 | 3 | 2 | 0-0 | 86.6 |
試合前のスタッツでは49ersのディフェンスはNFLNo.1で、レイダースのオフェンスは14位でかなりの苦戦が予想されました。
その状況下で初先発のスティドハムであれば、相当フラストレーションが溜まると思っていましたが、始めて見ればオフェンスは大爆発しました。
今まで控えQBとして努力を怠らなかったこと、先発が決まった後に、十分な準備をしていたことがよく分かる出来でした。
試合開始と同時にオフェンスは爆発的に進み始め、この一週間で準備してきたことが、見事にハマったのではないでしょうか。
初先発とは思えない落ち着いたクォーターバッキングで、オーディブルも落ち着いて行われて、時間も十分にコントロールできていました。
パスのコントロールも十分できており、空いているレシーバーを素早く探すことができていました。カーと違って脚力があるので、プレーが崩れた後も時間を稼ぐことができていました。7回35ヤードをスクランブルで稼いでおり、QBカーとの違いを十分に見せることができました。
今日は出来すぎの感が有りますが、来週はある程度対策をしてくるチーフスが相手です。ここで良いプレーをすることができれば、来シーズンはもっとチャンスが広がるかもしれません。
HCマクダニエルの意地
長らくレイダースを支えてきたQBカーを契約の都合上、先発から外すことになり、HCマクダニエルの能力を示す試合だということは、HCマクダニエル本人が一番わかっていたかもしれません。きっとQBスティドハムとの準備は、相当念入りにされたのではないかと思います。ここで結果を残せなければ、今シーズンの不振の原因が、HCの采配能力と結論されかねない一戦だったと思います。
結果的にHCマクダニエルはQBスティドハムの能力を確認でき、HCマクダニエル自身の能力も示すことができました。このゲームはレイダースの未来にとって、とても明るいものを示してくれました。来年の先発QBについてはいろいろな選択肢がありますが、そのうちの一つは今日十分に可能性を見せてくれました。
WRダバンテ・アダムスの活躍
親友であるQBカーが先発から外され、WRアダムスのモチベーションが心配されましたが、杞憂に終わりそうです。今日もWRアダムスは、相手ディフェンダーを圧倒するプレーを見せつけてくれました。QBが初先発のスティドハムに代わっても、そのスペシャルな存在は全く揺るがないものでした。
輝きを取り戻しつつあるTEダレン・ウォーラやWRハンター・レンフローが、来年実力を発揮することができれば、レイダースのパスオフェンスは最強になれるかもしれません。
REC | YDS | AVG | TD | LONG | TGTS | |
Davante Adams | 7 | 153 | 21.9 | 2 | 60 | 11 |
Darren Waller | 3 | 72 | 24 | 1 | 24 | 5 |
Foster Moreau | 3 | 55 | 18.3 | 0 | 21 | 3 |
Mack Hollins | 3 | 40 | 13.3 | 0 | 21 | 4 |
Josh Jacobs | 4 | 26 | 6.5 | 0 | 14 | 5 |
Hunter Renfrow | 3 | 19 | 6.3 | 0 | 12 | 4 |
ボロボロのディフェンス
反対にディフェンスは崩壊と言っていいほどの出来でした。LBに怪我人が続出しており、仕方のない部分はありますが、来期に向けてテコ入れが必要になっているのは明白です。今日の試合でドラフト上位でQBを取りに行く必要は無くなったように感じるので、早い順位ではCBとEDGEの指名をするのではないかと、勝手に予想しています。
DCの交代は必要なのかはわかりませんが、今のままでは難しそうな気がします。
HCマクダニエルの体制はどうやら来年も確実視されているようで、少し安心して見られる試合になりました。プレイオフへの可能性は完全に無くなってしまいましたが、来年の可能性を見つけ出せた試合だったのではないでしょうか。
シーズン最終戦は宿敵チーフスです。QBをドラフトで指名する必要が無くなったよう思えるので、全力でチーフスに挑むことができるのではないでしょうか。
最終戦も興味を持ってみることができるようになり、意義あるweek17でした。