大谷翔平効果で日本プロ野球の危機 MLBのマイナー化 

2022年のプロ野球もレギュラーシーズンが終わりました。アメリカでもポストシーズンの熱狂は高まるばかりで、ベースボールの人気の高さが再認識できます。

大谷翔平選手は今年も二刀流で、MVP候補に挙げられる大活躍でした。日本人のMLBに対する興味は、大谷翔平選手のお陰でとても高まったといえます。

d払いポイントGETモール

メジャーリーグの狙い通りの大谷効果

もちろん大谷翔平選手は、素晴らしい選手で、アメリカでもその人気は高まるばかりです。BS-NHKでロサンジェルス・エンジェルスの試合が放送されるようになり、日本でのMLBの認知度は上がっているといえます。かつて野茂英雄投手から始まって、イチロー選手、松井秀喜選手と繋がれたリレーは、大谷翔平選手の活躍で、今一度脚光を浴びることになったと思います。今までMLBに興味が沸かなかった主婦層までも、大谷翔平選手は取り込んでしまったようです。それほど大谷翔平選手の二刀流は、日本人のハートを掴んだといえます。

MLBの収入源は入場料だけではない

今のMLBは世界中から選手を集め、その選手の活躍を選手の地元の国に放送する権利を売ることによって、資金を集めて発展しています。日本という大きなマーケットを、大谷選手の活躍によって活性化することができたのは、まさにMLBの狙い通りと言っても過言ではないでしょう。

この様な手法によって、中南米やカナダ、東アジアを始めとする野球マーケットは、ヨーロッパなどにも広がりつつあります。放送権や肖像権などに代表される権利ビジネスは、いまやMLBの一番の収入源です。

MLBのマイナー化を促進した大谷翔平効果

大谷選手の例を上げるまでもなく、野茂英雄選手やイチロー選手などが日本を後にしてMLBで活躍する度に、日本プロ野球がMLBのマイナーリーグ化してしまうのではないかと危惧されてきました。事実今の日本プロ野球では、超一流選手はFA権を取得すると、日本プロ野球内での移籍ではなく、MLBを目指します。最高峰のリーグで力を試したい気持ちや、日本の年俸とは比較にならないほどの高給がその傾向を強くしています。

チームの4番やエースがMLBに移籍するたびに、寂しい思いをしてきた日本のプロ野球ファンですが、最近では少し事情が変わってきたようです。

二刀流の大谷翔平選手がMLBでもトップの選手となり、事情は一変しました。今や大谷翔平選手はMLBを席巻しています。そのため日本のプロ野球ファンからも、大谷選手の活躍は驚きを持って見守られることとなりました。

大谷選手は二刀流のため、過去の日本人選手の誰よりも、露出する時間が長く、本場の放送でも主役級の扱いを受けています。当然今までMLBの放送に興味がなかった視聴者層にも、その影響は小さくありません。その結果、日本人がMLBの試合を見る時間が長くなり、自然とエンジェルスのファンは増えていきます。大谷投手を援護するバッターや、守備で助ける選手、捕手にも日本人のファンが増えていくことになります。

シーズン半場で優勝を狙えるチームにエンジェルスの主力選手が抜かれても、その選手が活躍するポストシーズンには親しみが持てるようになり、視聴する時間も増えていきます。こうなってしまうと、日本の数多くの視聴者はMLB通となり、確実にファンとなっていきます。

本当の意味の日本プロ野球のマイナー化

これだけで終わらないのが、今の日本のプロ野球が直面している危機であると思います。超一流の選手がMLBに移籍しても、今までは日本のプロ野球ファンの目はMLBには向かいませんでした。レギュラーシーズンでは、せいぜいイチロー選手や松井秀喜選手のダイジェストをニュースで見るのみで、ポストシーズンにでも出場しなければゲームを注視することがなかったファン層が、大谷選手の活躍で本当のMLBの魅力を知ってしまうようになってしまったのではないでしょうか。

投手の投げるボールの迫力や、バッターのスイングスピード、ホームランの豪快さ、守備で魅せる迫力や肩の強さは、残念ながら日本のプロ野球とは確かに違います。超一流のプレーの素晴らしさをじっくりと味わってしまった日本のプロ野球ファンは、今までと同じ目線でプロ野球を見ることはできなくなってしまうのではないでしょうか。

Jリーグと同様のフランチャイズ重視

巨人一辺倒だった頃から、フランチャイズ制が浸透して、パ・リーグの盛り上がりは素晴らしいものがあります。地元のチームを応援する気持ちは、根強いものでスポーツを応援する基本の気持ちと言えるでしょう。それは大変素晴らしい取り組みで、Jリーグは一定の成功を収めたといえます。

しかし、Jリーグもプレミアリーグやブンデスリーガのマイナー化が進んでしまったと言えるのではないでしょうか。日本代表に入れる選手の殆どは、海外リーグに所属している選手です。実質的にマイナー化してしまっていると言えるでしょう。それは南米の名門チームにも言えることだという意見もあるかもしれません。ただJリーグと南米のチームが違うところは、南米のチームの実力は、欧州の一流のクラブチームの実力と大きな差がないと言えるところです。残念ながら日本のJリーグのチームの試合は、欧州や南米のサッカーを見慣れたファンにとっては、少し物足りなく見えてしまいます。

今、日本のプロ野球も同じ危機にさらされているのではないでしょうか?

MLBの超人的なプレーを見慣れてしまった日本のファンは、今までと同じ目線で日本のプロ野球を見ることができるのでしょうか?

日本の男子ゴルフとJリーグ

PGAのゴルフトーナメントがいつでも視聴できるようになり、日本の男子プロのプレーが驚きを持って見られることがなくなり、欧州の一流クラブのサッカーを見慣れたファンが、Jリーグの試合を冷静に見守る様に、日本のプロ野球はその地位をMLBによって脅かされているのではないでしょうか。Jリーグのようにフランチャイズ制によってローカルな人気だけが盛り上るだけでは、プロ野球の場合は人気が減退していると判断することになるでしょう。きっとその先にはローカルネットワークだけが、地元のチームの試合を放送する事になり、ますますプロ野球の露出が減ってしまうという未来が待っているのではないでしょうか。

ゴルフドゥ!オンラインショップ

敵は日本のチームではない

この危機を脱するためには、MLBに負けないプレーのレベルを日本のプロ野球は保たなければなりません。パワーで圧倒されるならば、技術やインサイドワークで魅力を出さなければなりません。MLBの後追いを今のように続けているようでは、日本のプロ野球の存在意義がなくなります。ベースボール化していく日本のプロ野球を、もう一度”野球”として魅力を発揮できるように努力しなければ、本当にファンが離れてしまう時がやってきてしまうと思います。

いつまでも日本のチームが競争相手ではありません。サッカーは既に欧州との競争にさらされています。

ゴルフは・・・・

野球も日本だけを見ていたら、マイナー化して存在価値が下がってしまいますよ!

タイトルとURLをコピーしました