24対41でレイダースは完敗しました。24点をあげたもののオフェンスの力で取ったと言えるのは、最初のドライブでの1TDのみと言ってもいいと思います。ファーストドライブのタッチダウンが5回中4回だそうで、何故それが続かないのか放送中にクローズアップされていました。
首脳陣の問題
最初のドライブは用意してきたスクリプトの通りにプレーできているようで、非常に良いのですが、それがゲーム中には全くできない事が続いています。60分続くゲームの中で、相手の出方によって対策を練ることが優秀なコーチには必要な能力で、チーフスのHCアンディ・リードなどは前半に苦戦しても、後半に見事に戦術を替えてくる事がよくあります。
逆に言えばレイダースの現状のコーチ陣は、DCパトリック・グラハムを除いてその能力に疑問符がついてしまう結果となっています。
チームは優秀なコーチによって選手を育成する事が大切ですが、コーチまで教育することは時間がかかります。そういった流れが既にできているチームはHC選びに苦労しません。例えばスティーラーズなどは常に長期政権で、しかも内部昇格が実現できます。
レイダースは残念ながら短い政権が続いており、チームにコーチを育成する土壌がありません。どこかで悪い流れを断ち切らなければならないのですが、このあたりを新しくオーナーとして参加したトム・ブレイディに期待はできないものかと考えてしまいます。
2025年ドラフト全体1位指名権
1勝しかできていなかったパンサーズとタイタンズが2勝目を挙げたようで、レイダースの全体1位の指名権獲得が、現実味を帯びてきました。残りの対戦相手で勝つ可能性が高いのは、2敗のドルフィンズ、ジャガーズ、セインツですが、どのチームもしっかりしたエースQBさえ戻ってくれば、レイダースよりオフェンス力は確実に上と見ていいと思います。余程の番狂わせが起きない限り、レイダースの全体1位獲得は可能性が高くなってきたと思います。シーズンチケットを購入しているファンには申し訳ないですが、全体1位指名権が獲得できれば、優秀なフランチャイズQBと優秀なHCを獲得できる公算が高くなると思います。やはりシーズン開始前には、フランチャイズQBによるオフェンスをファンとしては期待したくなるのは当然のことで、最低でも2年ぐらいは楽しめると思います。NFLは上手くできているとつくづく思ってしまいます。
QBジョー・バロウの美しさ
今NFLで個人的に最も好きなQBは、ジョー・バロウです。
素晴らしいコントロールのパスや機動力、クレバーなプレー選択と、現代のQBに必要な能力はすべて備えていると言っていいでしょう。さらに言えばルックスも抜群で、こんなQBがレイダースにいればといつも思ってしまいます。今日はタッチダウンを決めた後も、その前のポゼッションの終わり方を悔いていたかのような、ストイックな側面を見せてくれており、ベンガルズは特段好きなチームではなかったのですが、応援したいチームになってきました。レイダースを応援しているはずなのに、QBバロウのパスが決まるたびに喜んでしまっているのは、全体1位の指名権を欲しているからなのかと自問自答してしまいました(笑い)。
来週のQB
QBガードナー・ミンシューもQBデズモンド・リダーも結果を残せませんでした。特にLTのコルトン・ミラーが怪我で退いてからはやられ放題で、両QBが気の毒になってしまいました。あれだけブラインドサイドから直撃されれば、まともなドロップバックのパスは無理でしょう。もっとタイミングの早いパスのバリエーションを増やさないことには、いまのオフェンスラインでは進まないと誰もが考えるのではと思います。
ただ両QBともショートパスの精度が悪く、ランアフターキャッチを望めない様では、どのみちドライブは続かないでしょう。
QBリダーを使うのであれば、ショートパスやロールアウトからのプレーを増やさないと、オフェンスラインの整備を待つ時間は無いと思います。
ベンガルズの今後
逆に言えばQBバロウはあの弱いオフェンスラインでも結果を残せる能力があり、レシーバーを怪我で欠きながらもパフォーマンスが落ちないところが流石でした。ただ、あれだけオフェンスラインが弱いと長いシーズンで怪我のリスクが高くなり、それが一番の心配事ではないでしょうか?これで4勝5敗となりましたが、プレーオフには行けるのではないかと予想します。
OCルーク・ゲッツィは解雇
試合後OCルーク・ゲッツィが解雇されたというニュースが飛び込んできました。ここまでの出来からすれば致し方ないことだと思います。
後任はパスゲームコーディネーターのスコット・ターナーが内部昇格するとのこと。来週はBYEなので、時間は十分にあるのかと思います。詳細はよくわかりません。
しかし、まだ”レイダースは諦めた”という姿勢は見せていないということの様です。