畑岡奈紗選手が失格 人種差別の疑い? プロスポーツに正々堂々?

畑岡奈紗選手がショップライトLPGAクラシックで、失格となりました。プレー翌朝のアメリカテレビ局のリポーターからの指摘で、スコアの過少申告となり失格処分となったようですが、この件について人種差別ではないかとの疑念が取り上げられています。

そもそもアメリカは人種差別の国

勘違いしてはいけないのは、アメリカでは多くの人種が生活しており、人種差別は普通にあります。Black Lives Matter に代表される様に、人種差別などがアメリカ社会には存在するのが常識となっています。これは日本人が考えるよりも遥かに深刻で根が深い問題で、アメリカに限らず世界中のどこでも存在する問題と考えるべきだと思います。

人種差別はあってはならないとするのが理想であることは理解できますが、人間という生き物は無意識の中で人と比べてしまいます。そこで区別が生まれ、差別に発展するのは自然な流れです。

その自然な流れを現代人としてどこまで受け入れるのか、どこからを許さないのかが大切なところで、すべて平等にと理想を振りかざしても現実は甘くなく、差別はなくなりません。

アメリカでは黒人が差別されていると言われますが、ヒスパニックやアジア人は更に差別されている現実が存在します。

日頃テレビに出てくるような人たちは、差別については全く無いように振る舞いますが、現実の生活では常に区別や差別はあると言っていいでしょう。

アメリカにも日本ほどではないとしても長い歴史があり、そこには宗教なども絡んできます。差別がない社会を目指すことはとても大切だと思いますが、差別をなくそうとすることは、一部の人から反感を買うことさえあると考えていいでしょう。

そんな中で畑岡選手の失格事件を、差別問題として大きく取り上げるのは、少し違和感があります。

プロスポーツの世界に正々堂々は無い?

日本人はクリーンなプレーを好み、正々堂々と勝負することを望みますが、他の国の人達がすべて同じであるかどうかは、疑問が残ります。

ワールドカップサッカーの予選で、敵地に乗り込んだときに、ホテルで妨害が起きたりするのは国によっては普通のことです。練習環境なども理想のものではなくなり、食事も気をつけなければならないことになります。グラウンドで戦うだけが、プロスポーツではないということです。今回のテレビ局の指摘も、スコア提出前に指摘されれば失格にはなりませんでしたが、翌日の指摘ということになにか

暗い意図を感じてしまいます。ただ、仮にそこに暗いものがあったとしても、それがプロスポーツである事は間違いありません。

そこには単なる人種差別の問題ではなく、スポーツ賭博等にも無関係とは言えない状況があるからです。

畑岡奈紗選手を取り巻く状況

今回の畑岡奈紗選手の件で翌日のテレビ局のリポーターの指摘による失格は、日本人の我々からすれば納得ができないのですが、現地では温度差が有るのは当然のことでしょう。ましてや畑岡奈紗選手は、米国ツアーでも実績のある有力選手です。アメリカ人から見れば外国人である畑岡奈紗選手は、アメリカ人が優勝を最上位に望む選手ではないと思われます。

更に言えば畑岡奈紗選手は、パリオリンピックの優勝候補でもあります。日本からは笹生優花選手がすでに代表に決定していますが、畑岡奈紗選手は大変微妙な位置にいます。実力者である畑岡奈紗選手がパリオリンピックに出場できるかどうかは、非常に注目されている状況と言っていいでしょう。

プロスポーツの厳しさ

スポーツはルールが定められていますが、そのルールは公平に決められているわけではありません。ジャンプ競技において、日本人選手が好調を続けていたときに、板の長さの規定が変わったのは有名な話です。F1においてもホンダが連勝を続けていたときに、エンジンの規定が変わったのも周知の事実です。(ホンダ潰しで変わったという事実は、ないと思いますが。)何を意図して変わったかはさておき、そのルール改正で今までの状況が変わることはスポーツの世界では当たり前の話です。要はルールを決める側の意図が、透けて見えてしまうのは良くあることです。

日本も柔道において、ルールを決定する力があるので、”本来の柔道”という錦の旗のもとにルールを改正してきています。柔道着の規定を厳しくし、いきなりの双手刈などを禁止して、日本柔道は復活したという見方もあるのではないでしょうか?

こう考えると、ルールを作る側に一定の利があり、そこに挑む反対側の選手は、選手以外とも戦う場面が強くなればなるほど出てくるということです。

LPGAの考え

アメリカツアーでありながら、全米女子オープンでは日本人の笹生優花選手が優勝しました。そればかりではなく、トップ10に日本人選手が5人も入り実力を見せつけました。アメリカ人では3位タイに二人が入っただけです。トップ30まで見てもその二人しか見当たりません。日本人の我々からすれば喜ばしいことですが、主催者側としてはアメリカ人にもっと頑張ってもらわなければ、ツアーの人気や存続さえも難しくなる状況です。

日本ゴルフツアーも日本人が活躍すれば盛り上がりますが、外国人ばかりが優勝するようではスポンサーがつかないでしょう。

プロスポーツは選手が正々堂々と戦えば、ビジネスが成り立つものではないというのが本当のところでしょう。(もちろん八百長を肯定しているわけではありません。)

ルールの範囲内で全力を尽くすのは、ある意味当然という考え方があることは間違いありません。

そういえばテニスの試合でボールガールにボールが当たったとして、日本人選手が失格になりましたが、ルールを守ることと、正々堂々と戦うことは別物ということですね。

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