完投を望んではいけない現代野球 可哀想な戸郷翔征投手

阪神-巨人戦で先発の戸郷投手が7回に捕まり、逆転で阪神が勝利を収めた。

戸郷投手は5回まではノーヒットピッチングの好投。6回に2安打で1点を許し、7回に集中打を浴びて降板となった。

あ姉さま
あ姉さま

可哀想は戸郷投手に失礼かもしれないけれど、見ていて辛かった・・・

戸郷投手のピッチングの特徴

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戸郷投手は細かいコントロールのある投手ではない。またピッチングもストレートとフォークが中心で、どちらかというと単調なピッチングだ。球威がなくても抑えられるほどの、多彩な球種があるわけではない。

中5日の登板間隔で92球を投じて、球威が落ちてきてしまったのは仕方のないところではないだろうか。

戸郷投手への重圧

更には打線の援護が十分ではない投手戦、しかも首位攻防戦のカードの頭を担った重圧は、将来のエース候補とはいえ、高卒3年目の若者には厳しかったのではないかと思う。

ローテーションが苦しいことのしわ寄せや、クローザーの不在によるリリーフ陣のしわ寄せが、戸郷選手に更に重圧を与えていたのではないかと思う。8勝目を挙げてから勝てないことなど、自身の課題も抱える中であまりにも戸郷投手には重い責任であったのではないかと思ってしまう。

最近完投能力をなくした投手陣

最近は投手の分業制が進み、100球も投げれば交代というのが普通だ。以前、晩年の江川卓投手は100球で球威が落ちることから、「100球肩」と揶揄されていた。それに倣えば殆どの先発投手は「100球肩」だ。

今の先発投手は6回3点で抑えれば、クォリティースタートといわれ合格点が与えられる。昨晩の戸郷投手は十分にクォリティースタートだ。

しかし3廻り目に打ち込まれ敗戦投手になってしまった。

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完投するために必要な事

完投するには3廻り目や4廻り目を考えた投球を、序盤からしなければならない。

全力で投球したら2廻りも持たないかもしれない。そのためもし完投を狙うならば、序盤で球威を抑えたり、序盤に使わない変化球などを取っておいたりするなど戦略が必要となる。そして更に、キャッチャーのリードにも工夫が必要となる。しかし今のキャッチャーはそんな教育は受けていない。球威が落ちたり相手打者が慣れたりしてきた場合は、150Km以上を投げることができるリリーバーが、1回全力投球の構えで控えているからだ。

球威が落ちている先発投手を外角中心のリードで、完投まで引っ張っていくことなど序盤から考えていないのだ。

以前元ヤクルト捕手の大矢さんが、2ボール1ストライクを故意に作って、微妙にボールになる球を打たせて取っていたとコメントしていた。そんな回りくどいリードは今の分業制の中では必要とされていないのだろうか。

戸郷投手の場合はまだ若く、変化球も多彩ではない。コントロールもアバウトで、若さに任せて勢いで抑えるピッチングが現状だ。今の環境で完投を目指すとなると、ストレートの威力が最後まで衰えなかった場合だけだろう。不慣れな中5日の登板では、致し方なかったと思うしか無い。

菅野智之投手の問題

菅野投手も似たような問題が忍び寄っている。加齢による衰えでストレートでは押せなくなっている。そのため完投を目指すのであれば、キャッチャーと4廻目までを考えたピッチングを打ち合わせしなければならないと思う。特に3廻目あたりからはストレートの威力が落ちても打ち取れるような、序盤の戦略が必要になるのではないか。

もしかしたら現状では既に、100球目途に考えてあげたほうが、今の菅野投手には適しているのではないかと思う。

近い将来技巧派の部分をもっと特徴づけた、新しいピッチングに変えていくことが必要になるのだろう。もちろん勝負所で、150Km超のストレートで空振り三振を取れる菅野投手だ。

小林誠司捕手と新しいスタイルを模索してほしいですね。

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