ジャイアンツがとにかく打てません。狭い東京ドームを本拠地としているのに、今年はホームランも出ず、チーム打率.232で36本塁打は少なすぎます。リーグ全体で投高打低が続いていますが、何故これほどまで打てないのでしょう。
飛ばないボール対策
今年になってボールが飛ばないと言われています。これは公式には否定されているようですが、実際のところ規定の幅があるようで、その中での違いは確認されていません。他チームを見ていても打撃成績が上がってきていないところを見ると、ボールの影響がないとは言い切れないと思います。ただソフトバンクの近藤健介選手は打率.351（6月25日終了時）を残しており、確かな技術を持っている打者にはあまり影響がないのかもしれません。
傾向としては芯で捉えられなかった打球が失速しているようで、ある意味技術力の差が出ていると言って良いのかもしれません。きちんと芯で捉えた打球の飛距離は昨年とあまり変わりがないように見えるので、技術力の差や、基礎体力の差が出ていると言って良いと推測しています。
坂本勇人選手2軍落ち
言い方は悪いかもしれませんが、成績不良により2軍落ちでしょう。阿部監督はずいぶん気を使った言い方をしていますが、6月の打率.159はサードとしては悪すぎます。適度に休養日を入れながらの成績で、首脳陣も我慢の限界といったところでしょうか。
詳しくはわかりませんが、坂本選手はサードにコンバートされてより長打力を期待されているのだと思います。体も少し大きくなったような気がしますので、体を作っている最中だと考えられます。加齢による下半身の衰えと、体を大きくしたことによる負担で、バッティングのバランスを崩してしまっている可能性が否定できないでしょう。本来であれば少しづつ年齢に合わせた体つくりと、それに合わせたバッティングを作っていくべきところを、急激に体を作ったところで、ボールが飛ばなくなったので、焦ってしまったのではないかと予想します。
プロのコメントを聞いていると、加齢とともにスタンスを狭くして、タイミングを早く取るという意見が多いと思いますが、坂本選手は相変わらずのワイドスタンスです。タイミングの取り方は天才的な坂本選手ですが、スタンス幅を大きく変えるのはシーズン中は簡単ではないでしょう。もし今回の2軍落ちで時間があるのであれば、体の大きさや下半身の粘りなどを勘案して、少しスタンスを狭くしてくるのではないかと推測しています。
前から気になっている吉川尚輝選手
いつでも首位打者争いをしても良さそうな吉川選手ですが、打率.264と突き抜けません。年齢的にもキャリアハイを更新しなければいけないところですが、もどかしいところです。幸いにも怪我には強くなったようですので、もうワンランク上がってほしいものだと思います。吉川選手はパンチもあって率も稼げそうなバッターですが、率が今ひとつ上がってきません。体力的な問題があるならば仕方がないですが、今年に限ってはそうでもないように見えます。吉川選手はバックスイングを取るときに、頭がホームベースに大きく近づきます。回転運動をするにあたって頭が動くということは、回転軸が動くことを意味します。バックスイングでホームベースに近づくと選球眼に影響がでてきますし、なにより近づいた反作用で、今度は頭がホームベースから離れようとすると思います。吉川選手がインコースを時折見事に引っ張って長打を打つのは、そのためじゃないかと素人ながら考えたりします。
ゴルフの場合も無駄な動きが体にあれば、必ず反対の動きがでてくるので、球が曲がります。野球の場合はそれほど緻密ではないとは思いますが、それでも選球眼やボールとのコンタクトに影響があるのではないかといつも思っています。プロの選手がプロのコーチに付いてもらっているので、そんな事はとうにわかっているはずですが、それにしても大きく視線が動くので気になっていました。
岡本和真選手はメンタルが心配
4番の重圧が岡本選手に大きく影響しているのではないかと思います。特に相棒とも言える3番バッターが固定されずに、阿部監督も岡本選手に頼る采配が目立ちます。ブレイクした年は4番に座るも、それほど責任感があったとは思えません。キャプテンになり打てない試合が続いて、岡本選手にかかる重圧はかなり大きいと思わざるを得ません。よく5番バッターの大切さを言われていますが、私はそれよりも3割30本を打てる3番バッターの必要性を感じます。打線の責任をもう一人同じような立ち位置で背負ってくれる打者がいなければ、岡本選手へのマークがきつすぎて、気の毒に思えます。
3割30本を狙えるバッターが簡単に見つかるとは思えませんが、新外国人を諦めずに探す必要があると思います。あるいは坂本勇人選手がモデルチェンジして3番に座れるようになれば、ベストなんですが・・・・
