GM不在とCS争いが巨人の世代交代を阻む 見所の若手とベテラン

DeNAに連勝したとはいえ、首位阪神とは12ゲーム差。ペナントレースは、ほぼ絶望と言って差し支えないと思います。ここまでくればジャイアンツが優勝を逃した原因は、レギュラー陣の高齢化による衰えと、リリーフ陣の整備が最後までできなかったことに尽きると思います。しかし、これは今に始まったことではなく、昨年もほぼ同様の敗因だと思います。昨年よりも主力が高齢化するのは、誰でも理解できることであり、エース菅野智之投手、坂本勇人選手、丸佳浩選手は、もうシーズン通して活躍できる年齢ではなくなってしまいました。梶谷隆幸選手、中田翔選手も連戦を乗り越えられる状況ではなく、本当の主力としての能力は年々衰えています。来年はこれらの選手が更に故障がちになり、パフォーマンスを落とすことになるでしょう。ファンの間から若手への切り替えを望む声が出てきていますが、秋広優人選手が起用されている以外は、野手陣でレギュラーの座を掴んだ選手はいません。どこのチームでも若手への切り替えは継続的に行わなければならないのに、秋広選手一人だけの台頭では、通常運転のチームだと思います。これだけベテランだよりになっているチームなのに、首位と12ゲームも差がある状況下で、何故ジャイアンツは若手へ切り替えができないのでしょうか。

ベテランを切れない日本球界は一般社会と同じ

若手へのドラスティックな切り替えは、日本では嫌われる傾向にあります。MLBであれば、この時期は既にシーズンの行方は決まっており、プレーオフに進出する望みがない球団は主力のベテランを放出して、若手の育成モードに完全に切り替えます。しかし、日本ではその様なドラスティックな球団はありません。球団の功労者であるベテランを放出する事に、拒否反応が強いのは、一般社会がパフォーマンスの落ちたベテラン社員を雇用し続けることに良く似ています。巨人でも支配下で抱えているベテランは数多くいます。長野久義選手は出戻りで事情があるので出せませんが(長野選手を切った広島は、GM職が機能しているといえるでしょう。)、松田宣浩選手や中島宏之選手は、生え抜きでもなく、アメリカならば切られているでしょう。事実ソフトバンクやオリックスは、松田選手と中島選手を切っています。MLBを経験した上原浩治さんが、若手の出場機会を減らしたくないとの考えで、シーズン序盤に引退を決意したのとは、対照的な状態だと思います。若手の見本としてという声をよく聞きますが、厳しい言い方をすれば、そんな選手は2人も3人も要らないでしょう。

一般社会でも働きの悪くなった社員を排除することは難しいですが、野球チームの場合はもっとドラスティックにやるべきではないかと思います。特にジャイアンツの場合は、3軍制をとっており、他球団よりファームの試合に出る機会が限られているので、もっとドラスティックにやる必要があると思います。育成選手の育成期間は3年と限定されており、ベテランに出場機会を奪われることは、非常につらい状況です。

育成の巨人として大量に選手を取るのであれば、ある程度育成期間の終わった選手は、もっと積極的に他球団に放出するべきだと思います。

毎年大量の新人選手を取り、出場機会を与えないままベテランの枠のために契約をきるのは、あまり責任あるやり方とは思えません。

中には大学進学を諦めさせて、育成契約をした高卒選手も存在しており、プロ野球球団とアマチュアとの関係を悪くしてしまうのではないかと危惧します。

CS争いが言い訳になっている

ベテランを切るのは、熱心なファンから批判を浴びることもあります。できればやりたくないというのが正直なところでしょう。特にジャイアンツの場合はGM職がいないため、原監督にある程度の決定権限があると思います。今の原監督は加齢のためか、厳しさが無くなってきています。特にベテラン選手や中堅選手に対する接し方は、優しすぎるのではと思う時があります。GM職が存在すれば、若手への切り替えがドラスティックにできるのですが、現場で選手と密に接している原監督ではまず無理でしょう。12ゲームも差がついているのに、CS争いを隠れ蓑に若手への切り替えを行わないのは、チームの将来を第1に考えているとは思えません。今年のCSのために若手への切り替えを怠れば、来年はもっと差がついてしまうかもしれません。

鹿取GMが村田修一さんを切って、岡本和真選手の成長を促した事がありました。あれこそがGMの仕事だと思います。現場と密接な関係がある原監督では、できないことだと思います。

これからの見どころ

12ゲームも差がついたのは時の運ではなく、明確に首脳陣の力量も含めたチーム力に差があるからです。今のままの体制で来年こそはというのでは、ファンに対して不誠実だと思います。更にここ数年の流れを見れば、外国人やFAでのチーム強化は計算ができず、若手を時前で育てなければ、上位チームとの差は埋まるはずがありません。阪神のレギュラーは若手ばかりで、巨人がベテランばかりなのとは好対照です。1年時間が経てば、更にチーム力に差がつくのは誰でもわかる話です。

これから残りのシーズンを、来年を見据えて若手に大きく切り替えることができるかが、GM職を置かない原監督の責任業務ではないでしょうか。

一人二人の起用でお茶を濁すのではなく、ドラスティックに切り替えてほしいものです。

丸佳浩選手や中田翔選手はもうレギュラーとしてシーズン終盤には使わないのも、検討するべきだと思います。また、坂本選手のコンバート、菅野投手の配置転換も、この時期から考えるべきだと考えます。

坂本選手をコンバートするならば、打撃重視の体つくりを来シーズンに向けて今から始めるべきで、通算500本塁打を目指してほしい、と1ファンとして真剣に願っています。

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