見えてきた世代交代の瞬間 ジャイアンツチーム内の競争が優勝へ

ジャイアンツの若い力が漸く台頭してきました。昨日は故障の坂本勇人選手の代わりにショートに入っている中山礼都選手が、決勝打を放ちチャンスをものにしています。久々に現れたレギュラー候補に、ベンチも明るい雰囲気になってきました。

見ているだけでワクワクする中山礼都選手

ここまでショートという難しいポジションを、ノーエラーの安定した守備で貢献してきた高卒2年目の中山選手が、連日のマルチヒットを放って、打撃でも貢献しました。昨日は難敵の九里亜蓮投手から決勝打を放ち、初めてのお立ち台にまで登りました。まだ長打0四球0ではありますが、超積極打法で打率も.250まで上げてきています。守りを第一に要求されるショートの守備では、少しずつ安定感も増してきています。吉川尚輝選手とのコンビネーションも、自主トレを共にしてきた効果抜群で、原監督からも「守備もとてもできる人ですからね。」とコメントをされて信頼を得たと言っても良いでしょう。8回のチャンスでは、前日までならば代打を出されていたところですが、原監督からの信認がワンランク上がったようで、そのまま打たせてもらいました。結果は凡退に終わりましたが、これからもチャンスをもらえると予想されます。バットコントロールが良いので、センターから右へのヒットが多い状況ですが、少しずつ実戦を重ねていけば右方向への長打も少しずつ出てくるかもしれません。まだ高卒2年目で体のパワーが足りないようなので、これからの伸び代ではないでしょうか。

ジャイアンツには珍しく素直に必死さが表に出るタイプなので、中山選手が活躍するとベンチが明るくなります。昨日も中山選手の決勝打の際には、ベンチが大盛りあがりで、ムードは最高潮です。

坂本勇人選手の故障箇所が膝の靭帯のため、ショートの守備では不安が残ります。2軍で実戦復帰するようですが、交流戦が来週には始まるため、DHや一塁手としての復帰が濃厚になってきたかもしれません。坂本選手に無理をさせないためにも、中山選手の活躍はジャイアンツにとっては大きな収穫です。

いよいよ新しい巨人のチームリーダーになる吉川尚輝選手

復帰後も好調な打撃と素晴らしい守備で貢献を続ける吉川尚輝選手ですが、チーム内での存在感は日に日に大きくなっているようです。特に今は若い中山礼都選手と二遊間を組んでおり、そのリーダーシップが引き出されています。極上の守備力と好調な打撃に加えて、昨日は2盗塁も記録しています。復帰後は3番を任されていますが、チームリーダーとして十分にチームを牽引していると思います。背番号2を背負ったこと、坂本選手が離脱したこと、自主トレを共にした中山選手と二遊間を組んでいることなどが、吉川選手のチームリーダーとしての成長を急速に促しているのかもしれません。後1年という坂本キャプテンの次は、吉川選手で決まりという雰囲気を今シーズンの成績で決定づけてほしいと思います。

坂本勇人選手の心中

若い芽が出てこないことに坂本選手は不満を覚えていたかもしれませんが、漸くチーム内が活気づいてきました。キャプテンとしては望む展開だったかもしれませんが、坂本選手個人としては闘志に火がついているのではないでしょうか。まだまだショートのポジションを渡す気はないでしょうが、原監督は違う眼で見ていると思います。坂本選手の故障のリスクとチーム全体を見たときに、原監督が非情な判断をすることは十分に考えられます。原監督は現役時代にチームのためにコンバートを受け入れた経緯も有るので、その判断に迷いはないと思います。それだけに坂本選手には、焦らずに調整を続けてもらいたいと思います。今シーズンの再度の離脱は、原監督の信頼を大きく損なうことになりかねません。

他の若手選手も大きなチャンスに

中山選手の活躍は、他の若手選手の自信にも繋がります。2軍で鍛錬を重ねている秋広優人選手なども、同期の活躍に触発されていることでしょう。今年ドラフトで若手内野手を獲得していないのが少し残念ですが、2軍の若手内野陣は層が薄いので、菊田拡和選手や岡本大翔選手には大きくステップアップするチャンスではないでしょうか。

タイトルとURLをコピーしました