秋広優人選手の成長曲線 ~コーチのとの向き合い方~

秋広選手が2軍で結果を残せないでいる。本塁打こそ2本記録しているが、打率は2割やっとである。まだ高卒1年目なので当然といえば当然なのだが、オープン戦で散々持ち上げられたので、少し期待はずれという形になってしまって、気の毒である。

1軍キャンプに参加している頃は、原監督から直すところがないと評価されていたが、1軍の投手に対応しようとするうちに、バランスを崩してしまったのかもしれない。ストレートには詰まるし、変化球は突っ込むしというお決まりのパターンで、ヒットは振り遅れ気味に飛ぶ打球が多いようだ。2mで95Kgなので、細身の部類だと思われる。ロッテの佐々木投手の様に、まだ体の成長が止まっていない可能性が高い。高校時代はウェートトレーニングも控えていたのか、まだまだ体ができてこない。人によって代謝のスピードが落ちる年齢が違うので、筋肉がつくのが遅いタイプかもしれない。

体ができていないのに無理にバットを振ろうとすると、体重移動で体を揺さぶって振ってしまいお決まりのパターンに嵌ってしまう。今は振る力がつくまで、我慢の時だと思うのだが、オープン戦で変に注目されてしまったので、周囲に結果を求められているとすると、かえって遠回りをしかねない。阿部2軍監督、金2軍ヘッドコーチ、山崎巡回打撃コーチが3人がかりで居残り特打に付き合っている動画が挙げられていた。まだ高校を卒業したばかりの秋広選手が、どの様に吸収するのか注目される。

阿部2軍監督は入団した時は細身であったが、打棒が開眼した時はある程度体ができてからだったと思う。秋広選手をアベレージヒッターにするのか長距離打者にするのか、その方針によってコーチングも変わってくると思うのだが、今はそれを決める段階まできているのか、興味は尽きない。バッティングも人それぞれあったものがあり、目指すスタイルにより練習も変わってくるはずだ。秋広選手はその身長から全く新しいタイプのバッティングスタイルになるかもしれない。大谷選手と似ていると良く言われているが、身長から必然的に似てしまう可能性は大きい。球の見える角度も180cmの人とは違うはずで、そこは指導する側も、本人も難しいところだと思う。人には理解できない感覚が必ずあるはずで、秋広選手は自分でコーチングを取捨選択しながら練習しなければならず、高校を卒業したばかりの彼には辛い環境だ。

さてもう一人悩める主砲がいる。昨年二冠の岡本和真選手だ。まだ24歳だが開幕から4番を任され不調が続いている。岡本選手も人並み外れた規格外の体格をもち、秋広選手と違ってその体は完成の域に近い。そして十分に実績を積んでいるので、コーチとのコミュニケーションは難しい。以前は二岡コーチと練習を重ねていたようだが、今は村田コーチが相談に乗っているのだろうか。岡本選手にあった打撃をコーチングできて、岡本選手が信頼できるコーチが今は必要だ。

岡本選手よりも実績が確実に上回っていて耳を傾けられるのが、坂本勇人選手だけだとしたら、厳しい状況はまだ続くかもしれない。

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