ウインターリーグに派遣される選手たち 自主練習ができない?

プロ野球でウインターリーグに若手選手を派遣するチームが増えています。台湾やオーストラリアなど、治安もよく気候も恵まれているところで実戦を経験できることは、若手選手にとっては非常に貴重な機会だと思います。本来はオフの期間ですが、派遣される選手たちにはどのようなメリット、デメリットがあるのでしょうか?

実戦の機会は非常に貴重

オフの期間に実戦経験を積むことができるのは、間違いなくプラスのはずです。特にジャイアンツやホークスなどの選手数が多いところでは、実戦に飢えている選手も少なくないはずで、実戦経験の少ない若手や、基礎体力が出来上がった若手にとっては、プラスの面が多いはずです。

レベルに合ったところでないと意味が薄い

ただ主に打者については、レベルがあまりにも低いところに行くと、時間の無駄になりかねません。レベルの低い投手相手に打ちまくっても、かえってバッティングを狂わすことも有るでしょう。選手を派遣する際に、派遣するリーグのレベルと選手の能力をうまくマッチさせる必要があり、このあたりは首脳陣の目利きによるところが大きいと思います。

期待の若手が派遣される

どのチームも安くないコストを払って選手を派遣するので、近未来の若手のホープを派遣することは間違いないでしょう。戦力外が見えつつある選手を派遣することはありえないので、派遣する選手たちの帰国後のパフォーマンスは、間違いなく見ものだと思います。ウインターリーグの期間は、日本ではスポーツが閑散期であり、派遣先で少し活躍すると、記事にもなりやすくなります。注目されることによって帰国後の立ち位置も変わるでしょうから、非常に大切なステップと言っていいでしょう。

シーズンの疲れが無い選手

期待の若手と言われながら、今ひとつ殻を破りきれない選手、特にレギュラーシーズンで出番が少なかった選手は、派遣されやすいと思います。投手で言えばレギュラーシーズンである程度のイニングを消化した投手は、まず派遣されることはないでしょう。ジャイアンツの西舘勇陽投手などは、期待されながら優勝争いをするチームの後半戦には出番が与えられませんでした。また西館投手の場合は、リリーバーとして活躍していたところから先発転向が決まっているため、先発での実戦経験を積むことは間違いなくプラスに働くことと思います。

自主的な練習ができないタイプ

オフは選手たちにとって大切な時期です。この期間にしっかりした準備ができなければ、春のキャンプから大きく出遅れてしまいます。特に若手選手にとっては体を作ることができる重要な期間です。春のキャンプに体を作って出てこられない若手選手は、首脳陣から準備不足と判定されてしまうでしょう。

ただ、若い選手にとってオフは誘惑の多い期間でもあります。友人や親戚、またはガールフレンドとの時間は重要な時間ではありますが、コントロールができなければ、一流のプレイヤーには程遠くなってしまいます。

首脳陣から見て才能がありながら、オフの期間にセルフコントロールができなくて成長できない選手は、すぐに分かるはずです。それはなにも本人だけの問題ではなく、周囲に悪い要素があれば若い選手には断ち切ることが難しい場合も有るでしょう。

そんな時は、ウインターリーグに派遣してもらうことは、非常に効果的になる場合があります。才能がありながら体つくりが進まない選手や、オフの間に体重がコントロールできない若手選手は白羽の矢が立つ可能性が強くなるでしょう。

オフの間の自主トレはパートナー選びが難しい

最近は他球団の選手と自主トレを行うことが珍しくなくなりましたが、できれば自分のチームの先輩と自主トレができると無駄がないと思います。ただポジションが被って年齢が近い場合は、ライバル関係にもなりやすく、なかなか最適なパートナーが見つからないケースも多いでしょう。単独トレーニングを選ぶ選手もいますが、自らを律することが難しく、緩くなってしまう懸念は払拭できません。

今年ジャイアンツの浅野翔吾選手は、阿部監督に単独自主トレのお墨付きをもらったようですが、ある程度の信頼が両者の間にあったのでしょう。春のキャンプにどんな形で浅野選手が入ってくるのかが、今から楽しみです。

各チーム多くの若手選手が派遣されています。どの選手もチームから期待されていることは間違いなく、成長した姿を2月1日に見せてくれることを期待します。

投手なら球速、打者ならスイングスピードが向上してほしいものですが、その前に体つきでしょうか。高卒2年目の選手が、高卒1年目の選手とあまり体つきが変わらないようであれば、その選手は無駄な時間を過ごしてしまったのかもしれません。

高卒選手といえども、最近の球団は長い目で見てくれることはありません。1年1年確実なステップアップを見せなければ、戦力外に確実に近づいて行ってしまいます。

悔いの無いよう頑張ってほしいものですね。

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