オールスターゲームの在り方とプロ野球の未来

今日からオールスターゲームが2試合行われる。

以前は3試合行われていたが、減らされている。MLBは1試合でまさにお祭りだ。

残念ながら以前の日本のオールスターゲームに比べて、いまは少し色褪せて見える。

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真剣味が薄れてお祭りムードへ

以前はメディアへの露出が少なかったパ・リーグの選手達が、テレビ中継があるために張り切るイメージがあった。お祭りムードが支配的なセ・リーグの選手達と比べて、対象的な雰囲気だった。

「人気のセ、実力のパ。」

などと言ってメディアも煽っていた。人気のセは間違いなかったが、実力のパは根拠のない主張だとも思える。

V9時代はセ・リーグがずっと日本シリーズを制していたのだから、今で言えばソフトバンクが連覇を続けているのに、実力はセ・リーグが上だと主張するようなものだ。

最近はメディアに平等に近い状態で露出され、地域密着の球団経営を行うことによって両リーグの格差が埋まってきたために、真剣勝負をオールスターに望む雰囲気が薄れてしまった。お祭りムードよりも真剣勝負を望むファンからは、少し色褪せてしまって見えるのは仕方がないのかもしれない。

お約束の直球勝負は逃げでしょ?

直球勝負を良しとする風潮も真剣勝負からは遠い演出で、技巧派の投手は地味な存在に追いやられ、かえってオールスターの価値を下げてしまっているように思えてならない。

オールスターの名場面として今も色褪せていないのは、江夏豊投手の9連続三振と江川卓投手の8連続三振だ。両投手ともに、とんでもないストレートが持ち味だが、素晴らしいカーブも投げていて、緩急を使って三振の山を築いた。

本当の意味でのファンサービスを行うのであれば、全力で連続三振を狙ってほしいものだがどうだろうか。今年で言えば山本由伸投手の全力投球が見てみたい。9連続が無理だから最初から狙わずに、敢えて直球勝負を宣言するのは、逃げているととられても仕方ない。

あ姉さま
あ姉さま

真剣勝負を見てみたいですよね

交流戦の功罪

交流戦もオールスターの価値を下げている要因だと思う。1年に一回、対戦する機会がない選手同士の対決が興味をそそるのに、今は交流戦のおかげでそれがない。日本シリーズも同様の観点から、価値が下がってしまっている気がする。なんでもMLBのマネをすれば、いいというものではない。米国のスポーツはよく考えられていて、6地区24チームも有るので交流戦は162試合のうち20試合しか無い。対戦チームは6チームで、残りの6チームとは対戦がない。当年度に対戦のなかった“夢の対決”が50%の確率でワールドシリーズでは実現するのである。

その先にあるもの リーグ拡大

日本でも4地区16チームに拡大する考え方をする人達や組織が存在するようだが、実現に向けて本当に考える必要があるかもしれない。

野球熱の高い四国や静岡県、沖縄県などがエキスパンションの候補となっているようだが、台湾を候補に入れてもらえると更に面白くなると思う。(中国の反発がきつすぎると思われるが。)その場合沖縄県と台湾は、外国人枠を撤廃するなどすると面白い。

日本は一度決めたことを気軽に変えることが、不得手の国民性であると思う。トライ&エラーができなければ発展はない。これはプロ野球に限ったことではない。

組織の高齢化の弊害ですかね。若い世代の発案を失敗しないようにアドヴァイスすることができる経験者が、高齢者層には求められますね。リスクを指摘して反対する事は誰でもできます。

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