2023年 巨人の若手で大きな成長を見込まれる投手 勝手に予想

2022年は散々な成績で終わってしまったジャイアンツの投手陣ですが、若手の台頭には期待できるものがありました。初勝利を収めた投手が多かったのは嬉しい反面、大勢投手以外は突き抜けた成績を収めた若手投手がいません。来年順調に伸びることができなければ、プロとして大きく飛躍するチャンスを失うことにもなりかねない若手たちにとっては、2023年は本当に勝負の年と言えると思います。

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来年最も期待される山﨑伊織投手

トミー・ジョン明けでセーブしながらの起用の中で、5勝を挙げて投球回も97イニングを超えたのは立派な成績だと思います。コントロールが安定しており、シュートとスライダーの横の変化で勝負するピッチングスタイルが既に確立されているのも、レベルの高さを表していると思います。桑田チーフコーチの方針のもとで、投球数なども厳格に守ってもらえたのは、とても山﨑投手のためには良かったと思います。昨年もレベルの高い投球でしたが、今年はリミッターを外した投球が見られるのではないかと密かに期待しています。個人的には球速もまだまだ限界まで出していないように見えることと、落ち玉を余り使っていなかったので、今年は使い出すのではないかと期待しています。

2023年シーズンは中6日のローテーションを守ってもらえれば、12勝までは十分にあるのではと期待してしまいます。

試合勝利敗戦セーブ投球回三振四球防御率
山﨑伊織2055097.155203.14

ピッチングスタイルの確立が望まれる堀田賢慎投手

同じくトミー・ジョン明けでセーブされながら起用された堀田投手ですが、山﨑投手とは対照的に安定した投球ができませんでした。ストレートの球威と角度は山﨑選手よりも昨年は上のレベルだったと思いますが、コントロールと変化球の精度にまだまだ課題が残ってしまったようです。

試合勝利敗戦セーブ投球回三振四球防御率
堀田賢慎823034.124166.29

堀田投手は真っ向投げ下ろすストレートが持ち味の投手ですが、そのフォームから力投して低めにストレートをコントロールするのは、なかなか難しいと思います。マウンドの傾斜にも大きく影響されるかもしれず、毎回安定して低めにストレートを制球することを目指すことには疑問が残ります。桑田チーフコーチの教えの基本は外角低めへのコントロールだったと思いますが、今の投球フォームでは難しいかもしれません。

あれだけのストレートと落ち玉があるのであれば、ストレートは高目でファウルを取ることでカウントを整えて、変化球を低めに集めることができれば、もっと楽にピッチングを組み立てられるのではないでしょうか。

先発でやるならば、高めのストレートをホームランされることもあるかもしれませんが、ある程度ソロホームランを覚悟すれば、先発の責任イニングはこなせるのではないかと思います。リリーフの場合は、高目のストレートは常に全力に近いボールを投げ込めば、そうは簡単に打たれないと思います。

中途半端な現在地の直江大輔投手

堀田投手と同じ様にオーソドックスなオーバースローの直江投手も、スピンの効いたフォーシームを投げることのできる投手です。しかし、堀田投手ほどのストレートの威力はなく、質の良いストレートと言った程度の球威でしょう。

試合勝利敗戦セーブ投球回三振四球防御率
直江大輔911018.21683.38

今の直江投手はストレートで勝負するには威力が足りず、かと言って低めにすべての球をコントロールできる状態ではないようです。ストレートも変化球も全体的に高目に入ってしまうので、安定した投球ができていないと思います。

総合点は高いのですが、今の状態ではどっちつかずで特徴のない投手となってしまうかもしれません。本人は球威のアップを目指しているようですが、勝負の年に間に合うかどうかが問題となるでしょう。

今のジャイアンツは若手の投手のプロスペクトが、育成投手にも数多くいます。あまり悠長に構えていたら、旬の時期を逃してしまうのではないかと心配になってしまいます。

さらなる進化でセーブ王の大勢投手

昨年は37セーブの新人記録で、新人王に輝いた大勢投手。2年目のジンクスや故障歴、桑田チーフコーチの加護を失って、昨年よりもパフォーマンスを落とすというのが、大方の予想ではないでしょうか。

試合勝利敗戦セーブ投球回三振四球防御率
翁田大勢5713375760132.05

原監督の存在

今年はチームが8回に失点が多かったため、大勢投手の登板機会は多少なりとも少なくなっていたと思います。”3連投ぐらい”という感覚を持つ原監督のもとで、疲労や故障が心配になってしまいます。成功している高津臣吾監督や中嶋聡監督のやり方を原監督が受け入れられないとしたら、大勢投手も危ういことになるでしょう。

投手のコンディションに気を使ってくれた桑田チーフコーチの後ろ盾をなくし、大勢投手のコンディション維持は新任の阿波野秀幸投手コーチと原監督とのパワーバランスにかかっているかもしれません。もう一人の山口鉄也コーチが桁外れの鉄腕だったところも、懸念材料の一つかもしれません。

2年目のジンクスは関係ない

単なるジンクスではなく、他球団の大勢投手に対する研究は進んでくると思います。そのため昨年と同じ投球では、パフォーマンスを落とす可能性は高くなるでしょう。

しかし、昨年大勢投手はスライダーを殆ど投げませんでした。春のキャンプで大魔神佐々木さんにアドヴァイスをもらったフォークとストレートで、しのいだ1年でした。

大勢投手の場合、1年目はスライダーに自信がなかったわけではなく、隠していたのではないかと思います。オープン戦で時折見せたスライダーは、十分に使える様に見えたのですが、使わなかったのは桑田コーチのアドヴァイスがあったのではないかと思います。

桑田コーチは常々プロで長く活躍するためには、毎年少しずつ変化球を増やしていく必要があるとコメントしています。桑田コーチも現役時代に既に習得できている変化球も、すぐに使うのではなく、実戦に投入する時期を考えていたとしています。ストレートとカーブのコンビネーションに、フォーク、スライダー、チェンジアップと少しずつ球種を増やしていった桑田コーチは、長く先発としてジャイアンツ投手陣を支えました。

1イニング限定の起用であった大勢投手が、今年スライダーを解禁するか定かではありません。大勢投手の特徴である低めのスリークォーターからは、スライダー、ツーシーム、シンカーは遥かにフォークより投げやすいはずです。

長く活躍するためにそのぐらいの戦略を桑田投手コーチと立てていたとしても、全く不思議ではありません。

その他にもたくさん投手のプロスペクトがジャイアンツには存在します。注目の若手投手が目白押しと言ってもいいと思います。逆に言えば2023年に結果が出せない投手は、活躍のチャンスを大幅に減らしてしまいます。堀田投手、直江投手は同タイプの投手は出てきやすく、悠長に構えていたら忘れ去られてしまうかもしれません。

今年が勝負の年!来年はないと覚悟を決めて頑張ってほしいと思います

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