氷点下12度を下回る極寒の中で、レイダースは敗れてしまいました。49ersとチーフスが残り2試合ということを考えると、実質的にシーズンは終わったと考えていいでしょう。
残りの2試合は来季を見据えた中での戦い方になると、言っていいと思います。
1 | 2 | 3 | 4 | OT | ||
Raiders | 7 | 3 | 0 | 0 | 0 | 10 |
Steelers | 0 | 3 | 0 | 10 | 0 | 13 |
HCジョシュ・マクダニエルは続投が既定路線
マーク・デイビスの信頼を勝ち取っているHCマクダニエルは、早くも来季を見据えていると考えていいと思います。もしかしたらQBデレク・カーについても、シーズン前から懐疑的な眼で見ていた可能性があり、QBカーのパフォーマンスがHCマクダニエルのエクスキューズになっている可能性は否定できないのではないかと思います。
来週のスターターはQBカーではない可能性が強く、もしかしたら新しいQBが登録される可能性も有るのではないでしょうか。
故障を抱えている主力選手も、来週はプレイタイムが少なくなる可能性もあり、違った意味で興味深い残り試合になるかもしれません。
残念だったQBデレク・カー
長らくレイダースで奮闘していたQBカーは、プレイオフで1勝もできないまま、チームを去ることになりそうです。QBカーが大幅なサラリーの減額に応じた場合は残留する可能性もありますが、HCマクダニエルの信頼を勝ち取ることはできそうもありません。
Player | CP/ATT | YDS | TD | INT | SACKS | QBR |
D. Carr | 16/30 | 174 | 1 | 3 | 3-31 | 42.4 |
K. Pickett | 26/39 | 244 | 1 | 0 | 0-0 | 59.7 |
スティーラーズ戦のQBカーの出来は本当に悪く、QBカーの極寒の中でのパフォーマンスの悪さはデーター通りと言ってもいいでしょう。
スーパーボウルに辿り着くためには、極寒の中での試合で良いパフォーマンスが出せることが絶対条件になります。NFLの強豪チームは寒い地域のチームが多く、極寒の中でのプレーオフが寒い地域の強豪チームの大きなアドバンテージとなっているからです。
この試合でのQBカーのパスコントロールはとても酷く、インターセプトを誘発するものでした。
前HCのグルーデンのときに、何故アクロスのパスを使わないのかと疑問に思っていたのですが、QBカーのアクロスのパスのタイミングに懐疑的だったからかもしれません。ここ数試合ターンボールが多く、レシーバーが苦戦しているケースが散見されましたが、今日はそれが極寒の中で、致命的なエラーにつながってしまったと言えると思います。
ショートパスを投げる際も、ランアフターキャッチを期待できるところへ投げ込まなければなりませんが、QBカーはWRやHCマクダニエルが望むコントロールを持っていないという事ではないでしょうか。
QBカーはここまで安定しないチーム事情の中で、数多くのHCに仕え、大変苦労してきました。キャリア前半の伸び盛りの時に、HCが目まぐるしく変わってしまったことが、QBカーの能力の向上を妨げてしまったのかもしれません。急速に力をつけた時に、脛骨を骨折してプレイオフを欠場した時が、彼のターニングポイントだったのかもしれません。
誰がHCマクダニエルの望むQBなのか
新しいQBをどの様に見つけるのか、GMジグラーとHCマクダニエルの間では既に話し合われていると予想します。
今年のドラフト
昨年とは違い今年のドラフトでは全体5位までに、3人のQBが消える可能性があると思います。中でもアラバマ大のブライス・ヤングとオハイオ州立大のC. J. ストラウドは、昨年から注目の的でした。二人ともかなり期待できますが、残念ながらレイダースの指名順までは残っていないと思います。そもそもドラフト高順位でQBを指名するのはかなりのギャンブルで、HCマクダニエルのラン攻撃主体のオフェンスでは不必要かもしれません。そのため今年はバックアップで勉強する時間が必要なプロスペクトを、2巡以降で取るのではないかと個人的には予想しています。
FAでの補強
今年のFAで一番注目されるのは、レイブンズのQBラマール・ジャクソンでしょう。しかしQBジャクソンがHCマクダニエルの戦略にフィットするようには見えませんので、他を探すことになるのではないかと思います。
現在噂されているのは、QBトム・ブレイディとQBジミー・ガロポロです。どちらのQBもペイトリオッツでHCマクダニエルの戦略に慣れているので、すぐに対応できるでしょう。QBブレイディのバックアップで3年ほど勉強することができれば、若いQBも十分に育つ可能性があり、ドラフト戦略ともマッチするのではないかと思います。
少なくともGMとHCはこのあたりまでは、就任時に想定していたのではないかと思います。マーク・デイビスの信頼が厚いとされているのも、ここまでが予想された路線だった事があったからではないでしょうか。
今年は残念ながらプレイオフ観戦に、昨年のように熱くなれそうもありませんが、各チームの若い2年目のQBが活躍しており、興味はつきません。NFLは本当にエンターテイメントとして上手く運用されていると、つくづく思ってしまいます。
今年もやっぱり熱くなってしまう気がしてきました・・・・・