ラスベガス・レイダースがオーバータイムの末に、シアトル・シーホークスに勝利しました。これで今季4勝目で、後4試合に連勝すれば、勝ち越しも可能な数字です。昨年奇跡のような連勝で感動のプレイオフ進出を決めたレイダースは、今年もやってくれるのでしょうか?
1 | 2 | 3 | 4 | OT | ||
Raiders | 7 | 17 | 3 | 7 | 6 | 40 |
Seahawks | 10 | 10 | 7 | 7 | 0 | 34 |
RBジョシュ・ジェイコブズが大爆発
CAR | YDS | AVG | TD | LONG | |
Josh Jacobs | 33 | 229 | 6.9 | 2 | 86 |
Zamir White | 2 | 28 | 14 | 0 | 17 |
Ameer Abdullah | 3 | 16 | 5.3 | 0 | 7 |
Derek Carr | 2 | 10 | 5 | 0 | 7 |
今まで好調を続けてレイダースの攻撃を支えてきた、RBジョシュ・ジェイコブズがランで229ヤード、パスで74ヤード、トータル303ヤードを記録し、チームレコードを記録しました。これで今季は1159ヤードを走っており、リーディングラッシャーが見えてきました。
この日は86ヤードのTDを除いても、4.33ヤードのアベレージで、安定したラン攻撃を支えました。レイダースが勝利を収める試合は、必ずといっていいほどRBジェイコブズが活躍しており、彼の充実が今後のレイダースを支えることは間違いありません。
5年目の契約オプションをチームから見送られたRBジェイコブズですが、フランチャイズタグを付けることも予想され、リーグを代表するRBとなったことは間違いがないようです。
HCジョシュ・マクダニエルの本領発揮か
今日もオーバータイムにもつれ込む接戦でした。
今季はこの試合が8回目のワンポゼッションゲームで、2勝目となります。接戦となった時に決め手を欠いたレイダースですが、今日はRBジョシュ・ジェイコブズが個人技で決めてくれました。ラン攻撃で決められるということは、とても安定したゲーム運びが出来るので、HCマクダニエルとしては理想的なゲームだったのではないでしょうか。ランで2TDを決めることが出来たので、レッドゾーンオフェンスが機能したのだと思います。WRダバンテ・アダムズ以外のレシーバーに3TDを決めることが出来たのも、ラン攻撃が効いていたと思われます。今までは全く機能しなかった控えのRBが、今日は機能したことも大きかったのではないでしょうか。
オフェンスラインが安定してきており、ラン攻撃とプレイアクションパスのコンビネーションも目に見えて良くなってきました。フリーフリッカーからのプレイアクションパスは、完全にWRがフリーになっており、HCのプレイコーラーとしての能力の証明であると思います。
ラン攻撃を主体としたオフェンスは、ペイトリオッツ時代も得意にしており、QBジミー・ガロポロで証明されています。QBデレク・カー程の能力があれば、HCマクダニエルはある程度安定したオフェンスを展開できるのではないかと思います。ただ、接戦になった場合は、QBの勝負強さが要求されます。これから終盤戦は負けられない戦いが続きます。プレイオフになれば、エリートQBとの勝負強さの差が勝敗を決めることになることが多いのが、NFLです。今後の試合でHCマクダニエルが、どの様なプレイを用意してくるのかがとても気になります。
WRダバンテ・アダムスのワンハンドキャッチ
今日も厳しいマークの中で、安定した仕事をしてくれました。サイドライン際のワンハンドキャッチは現地も大興奮の素晴らしさで、現役No.1WRと言っても良いのではないでしょうか。QBアーロン・ロジャースとのコンビネーションが彼のプレーを支えてきたことは事実ですが、今はQBロジャース以外でも力を発揮できるWRだということを、証明したと言っていいでしょう。スピード任せのWRではないので、まだまだ全盛期が続くと思われます。
REC | YDS | AVG | TD | LONG | TGTS | |
Josh Jacobs | 6 | 74 | 12.3 | 0 | 28 | 7 |
Davante Adams | 7 | 74 | 10.6 | 0 | 28 | 11 |
Mack Hollins | 4 | 63 | 15.8 | 1 | 36 | 5 |
Ameer Abdullah | 3 | 39 | 13 | 1 | 18 | 3 |
Foster Moreau | 3 | 33 | 11 | 1 | 17 | 7 |
Keelan Cole | 2 | 12 | 6 | 0 | 9 | 2 |
Jakob Johnson | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 |
鬼神の働きDEマックス・クロスビー
今日も1.5サックを記録し、大切な場面での活躍が光りました。6回のQBヒットも特筆物ですが、ラン守備の貢献も素晴らしく、常にディフェンスを鼓舞してくれます。今日のようにオフェンスが時間を消費してくれれば、DEクロスビーがフレッシュな状態を長く維持できるので、終盤になるほど彼の威力が発揮されます。オーバータイムに入ってからの存在感は見事でした。
QBデレク・カーの巻き返しを期待
今日はQBカーは勝利を、素直に喜べないかもしれません。試合早々のインターセプトから始まり、オーバータイムまでもつれ込んだ試合で、決めるべきところで決めきれませんでした。パスも正確性を欠くものが多く、ランアフターキャッチが期待できるプレーを台無しにしてしまうパスが見られました。プレーの波が大きいところも有り、反省点は多いと思います。試合が決まった瞬間に座り込んでしまったのは、チームメイトに助けられたという気持ちの現われだったのかもしれません。
Player | CP/ATT | YDS | TD | INT | SACKS | QBR |
D. Carr | 25/36 | 295 | 3 | 2 | 1-2 | 78.3 |
G. Smith | 27/37 | 328 | 2 | 1 | 3-21 | 106.6 |
格下のQBジーノ・スミスとの対決で、能力の差を見せつけることが出来なかった事は、とても残念な結果でした。
HCピート・キャロルの能力
WBラッセル・ウイルソンを失ったシーホークスですが、ここまで十分な戦いをしていると思います。チーム再建期かと思われましたが、数多くのルーキーの活躍が目覚ましく、両OTが新人というOLには驚かされます。QBウイルソンがデンバーで苦労しているのを尻目に、HCキャロルの能力の高さが証明されているのではないでしょうか。あまり評価の高くないQBスミスでここまで戦ってこられるのは、HCキャロルのマネジメント能力の高さゆえと感じます。
また奇跡を信じて応援できる雰囲気が出てきました。
今年も最後までシーズンが楽しめるといいですね。