DH制を導入しないセ・リーグについて賛否両論があり、未だ決着がついていません。MLBでは両リーグでのDH制が決定していますが、何事も決めることが遅い日本の特徴なのでしょうか、ファンのためにも選手のためにも早く決着したほうが良いと思います。
高品質で希少な新鮮食材を産地直送でお届け 羽田空港公式産直通販サイト「羽田産直セレクション」私がDH制導入に賛成の理由
いままでも賛否両論があり、なかなか難しい問題だと思ってきました。MLBのナショナルリーグの導入決定により、日本でも決着がつくかと思いましたが、早く導入したほうが良いと思う事象が、昨夜のヤクルトVS巨人で見られました。
C.C.メルセデス選手の走塁
メルセデス選手は以前の試合でも本塁でスライディングをしなかったことで、批判の対象になっていました。ランナー三塁にいたメルセデス選手は、犠牲フライで十分にセーフであると判断したのか、キャッチャーの仕草に騙されてしまったのか、スライディングを怠ってアウトになってしまったのです。
そしてこの日は走塁の練習不足が、更に露呈してしまいました。
1つ目のミスは走塁意欲の欠如
ノーアウトで三塁線をゴロで破ったのに、セカンドへの進塁意欲が全く感じられず、ファーストに到達したのが1つ目のミスです。投手なので打ったら儲けもの、といったところでしょうか。まぁ、これは仕方ないかもしれません。
2つ目のミスは打球判断が稚拙
センターバックスクリーンに到達するような大飛球で、セカンドにいたメルセデス選手はタッチアップを怠りました。このあたりの判断は、ワンヒットでホームへ帰りたいという気持ちの裏返しかもしれませんが、滞空時間の長い大飛球でもあり、その判断は容易であったと思います。
3つ目のミスは第2リードが取れていない
ツーアウト2塁で、ワンヒットで帰りたいところでしたが、投球時の第2リードが十分ではなく、ヤクルトのレフトの肩の強さを勘案しても、悠々アウトのタイミングでした。
4つ目のミスはベースランニングの基本ができていない
三塁ベースの踏み方が不適切でした。ここでは細かいところは記述しませんが、ベースランニングは怪我を防止する意味でもとても大切です。
桑田コーチへの期待
投手は投げるだけではなく、打って、走って、守ってと持論を展開している桑田コーチですが、メルセデス投手に関しては指導が行き届いていないようです。持論を展開するだけではなく、選手にやらせるところまでがコーチ業だと思います。言うだけなら誰でもできるので、是非結果を見せてもらいたいと思います。
メルセデス投手とは対象的な高橋奎二投手の走塁
内野安打で全力疾走をみせた高橋投手は、そのスピードも素晴らしいものでした。また投手にも関わらずエンドランを決めて、三塁まで到達した走塁も見事でした。次の回はグランド整備のために時間が取れるので、激走の影響も少ないかと思いましたが、直ぐにに異変が起こります。先頭打者への初球でなんと左脚がつってしまい、緊急降板となってしまうのです。それまで素晴らしい投球を続けていただけに、とても残念な出来事でした。大怪我にならなかったのが幸いで、今後に影響が出ないことが望まれます。
現代の投手は打って走っては難しい
最近の投手は大型化し、筋肉量も多くなり、出力が出るようになっています。球速が全体的に上がっているのは、その証左だと思います。逆に肉離れなどの怪我の危険性は、高くなっているのではないかと推測します。桑田真澄投手や堀内恒夫投手のように小柄で軽量な選手は、“打って走って”ができましたが、現代の大型化した選手には負荷がきついと思います。特にベースを回る時などは、怪我のリスクがとても大きいのではないでしょうか。外国人投手の場合は、これからは米国でベースランニングなどを行う事はなくなるでしょう。MLBの投手が日本のチームを選ぶ時に、DHのあるパ・リーグを優先的に選ぶことは、既に始まっていると思います。
ファンの目線で考えてください
今プロ野球ファンの目線は、変わってきています。かつての野球を懐かしむファンは、まだまだ存在しています。しかし一方では、昨晩のような事象を見たくはありませんし、怪我を恐れるあまり、スピード感に欠けるプレーを見ることは望みません。プロ野球はお金を取って、魅せる興行です。ベンチの監督の駆け引きを見るために、選手が壊れたりするのを見たいとは思いません。
日本は変えることに対する判断が、遅すぎると思います。変えて良くなければ、また戻せばいいだけです。取り返しのないことになる事象のみが、慎重な検討を必要とします。