NFLの各チームの財政状況とドラフト指名権総まとめ チームの戦略

3月8日にタグの設定が締め切りとなります。いよいよNFLのFAマーケットが動き出します。本来であればMLBのシーズンインが間近な時期ですが、今年は労使交渉で揉めているため、MLBはFAマーケットも動かない状況です。

今回は32チームのサラリーキャップと所有上位指名権(1巡と2巡)を簡単にまとめました。サラリーキャップは常に流動的ですので、概ねの数字とご了承ください。また、大きなトレードやFA契約が決まれば、ドラフト指名権などが譲渡される事もありえることも、合わせて言及します。

各チーム成績とサラリーキャップと上位指名権の一覧

    Cap Space($M) 1st round 2nd round
Buffalo Bills 11勝6敗 1 25 57
Miami Dolphins 9勝8敗 6 20 50
New England Patriots 10勝7敗 9.4 21 54
New York Jets 4勝13敗 47.5 4,10 35,38
         
Baltimore Ravens 8勝9敗 9.8 14 45
Cincinnati Bengals 10勝7敗 47.7 31 63
Cleveland Browns 8勝9敗 27.1 13 14
Pittsburgh Steelers 9勝7敗1分 33 20 52
         
Houston Texans 4勝13敗 13.6 3 37
Indianapolis Colts 9勝8敗 38.8 47
Jacksonville Jaguars 3勝14敗 57.4 1 33
Tennessee Titans 12勝5敗 5 26
         
Denver Broncos 7勝10敗 41.7 9 40,64
Kansas City Chiefs 12勝5敗 12.8 30 62
Las Vegas Raiders 10勝7敗 21 22 53
Los Angeles Chargers 9勝8敗 54.6 17 48
         
Dallas Cowboys 12勝5敗 21.5 24 56
New York Giants 4勝13敗 11.1 5,7 36
Philadelphia Eagles 9勝8敗 22.7 15,16,19 51
Washington Commanders 7勝10敗 32.9 11 42
         
Chicago Bears 6勝11敗 27.3 39
Detroit Lions 3勝13敗1分 19.2 2,32 34
Green Bay Packers 13勝4敗 27.5 28 59
Minnesota Vikings 8勝9敗 15.5 12 46
         
Atlanta Falcons 7勝10敗 6.4 8 43,58
Carolina Panthers 5勝12敗 15.4 6
New Orleans Saints 9勝8敗 40.5 18 49
Tampa Bay Buccaneers 13勝4敗 6.2 27 60
         
Arizona Cardinals 11勝6敗 2.4 23 55
Los Angeles Rams 12勝5敗 8.4
San Francisco 49ers 10勝7敗 8.2 61
Seattle Seahawks 7勝10敗 38.5 41

特徴的なチームと気になるチーム

Los Angeles Rams

今年全力でスーパーボウルを取りに行ったため、ドラフト指名は5巡に1つ、7巡に2つあるだけです。ラムズファンにとっては非常に退屈なドラフトになると思われます。QBマシュー・スタフォードやLBボン・ミラー獲得のため大きな出血をしており、覚悟の上ということでしょう。ドラフトでバストの可能性がある新人よりも、実力が証明されている選手を選択する戦略が今年は成功しました。今後、この様な戦略をとるチームが増えてくるかもしれません。この戦略が主流となると、新人選手に多額の契約金を支払うことが少なくなる傾向になることも有りえます。

Philadelphia Eagles

ラムズとは逆に1巡指名権を3つも持っているのが、イーグルスです。15,16,19と中間が多いので、本来であれば全体1位をトレードで取りに行きたいところですが、今年はそれ程の目玉QBはいないらしく、無難に弱点を補強してくるかもしれません。EGDGとDBなどディフェンスの強化が直近の課題でしょうか。

New York Jets

4位と10位を所有しており、さらに2巡で2つあるので、かなり豊富です。QBはザック・ウイルソンがまだ期待できるので、数多い補強ポイントをコツコツと埋めてくるでしょう。1巡4位をトレードダウンして弱点を埋めることができれば、良いのではと思うのですが、他チームがトレードアップしてまで取りたい選手がいるのかが問題です。ディフェンスの強化が予想されていることが多いですが、QBを守るOLとQBの武器となるWR等を先に強化したほうが、再建が早まると思うのですがどうでしょうか。オフェンスはディフェンスと違って熟成に時間がかかると考えますので・・・

サラリーキャップにも十分に余裕があるので、今年のオフはGMの力が鍵となるようです。

Las Vegas Raiders

一番気になるレイダースですが、まずはQBデレク・カーとの契約延長問題が残っています。今のところは、来シーズンはカーが先発する流れですが、カー残留を前提とするとかなりサラリーキャップが苦しくなりそうです。DEマックス・クロスビーやWRハンター・レンフローとの契約延長も考えなければならず、新GMデイブ・ジグラーの手腕が問われます。カーは機動力にかけるところがあるので、OLの強化は必須と考えます。WRも強化が必要なポジションで、上位2つの指名権は埋まってしまいそうです。WRの選手層が厚そうなので、3~4巡で良い選手を補強できるかが、鍵かもしれません。FAとなっているQBマーカス・マリオタの代わりをFAかドラフトでとっていかなくてはなりません。今年は指名が遅くなりそうなQBを2~3巡で上手く指名できると、カーとの交渉も上手くできる可能性が出てきます。

ポメ
ポメ

いよいよFAがスタートしますね。NFLはオフの動きで、シーズンの成績がガラッと変わる可能性が大きいといえます。ジェッツにも復活してもらいたいですね。

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