コロナ禍にも関わらず、プロ野球が無事開幕した。
巨人は劇的な亀井選手の代打サヨナラホームランで、見事に勝利した。
ファンにはハラハラドキドキの試合展開であったが、一方でこの先が心配になる試合運びだった。
中川投手のクローザーの適性、若林内野手の併殺能力、吉川内野手の走塁ミスなど細かい改善点が満載で、原監督のインタビューは冴えない表情だった。
ここまでは昨年からある程度予想できていることで、それを承知で起用しているのであろうが、一番気になったのは菅野投手の投球内容だ。
特に桑田コーチが就任したことから、マスコミに持ち上げられたカーブの使い方である。
「決め球にもできる!」
等と、一部のマスコミは持ち上げているが、残念ながらカウント球にできるかも現時点では不透明だと思う。
カーブは一度浮き上がるような軌道で、右打者の顎が上がるような反応が見られなければ、使うのは難しい。
カーブの使い手でずっと主力の球種として使っていたのは、堀内投手、星野伸之投手、江川投手などが思い当たる。(桑田投手の晩年は、カーブが少なかったように記憶している。)
この3人に共通しているのは、腕を縦にふるオーバーハンドの投手だったことだ。堀内投手と星野投手は手、首を90度曲げて親指で弾くようにして、回転をかけていた。(堀内投手は幼少期の怪我で人差し指が短いので、ナックルカーブの様になっていたのかもしれない。)そして堀内投手と江川投手は、スライダーがあまり得意な投手ではなかった。
菅野投手はスリークォーターの投手で、スライダーの切れが素晴らしい。逆に言えば腕が縦振りではないので、毛首を90度曲げて親指で弾くような投げ方は難しい。スリークォーターではナックルカーブの様に、人差し指を曲げて弾くような投げ方ではないと、難しいのではないか。ナックル系は指や爪に負担がかかるので、菅野投手のように既に十分に球種がある投手は、取り組む必要性が少ないのでは無いかと考える。
マスコミが余り持ち上げるから、使わざるを得なかったかもしれない。菅野投手はクレバーなので今までもシンカーに取り組みながら、使えないとわかるとすぐに封印した。
今回は桑田投手の顔を潰さないようにと、気の廻る菅野投手は静かに封印するかもしれない。
湿気や温度など、ボールの状態によって変化球は変わるらしいので、暖かくなってくれば状況は変わるかもしれない・・・・・
案外一番使うのは難しいと思っていたのは、桑田コーチかもしれない。