松山英樹選手がノーボギーの６５、トータル11アンダーの4打差で、首位に立って最終日を迎える。今まで最終日を首位で迎えることはなかったそうで、期待感MAXである。
今回クローズアップされているのは、目澤コーチの存在だ。チーム松山に初めて迎え入れた、スイングコーチだ。セルフコーチング派として有名だった松山選手に、何故コーチを付けないのかという疑問が多かったのだが、今回目澤コーチがチーム松山に参加することになった。
先週ANAインスピレーションで健闘した河本結選手や、有村 智恵選手を指導している目澤コーチだが、特定のスイングを選手にあてはめるのではなく、選手それぞれの特徴にあったスイングを指導するタイプのコーチングをするらしい。
今回松山選手のスイングをみて大きく変わったところは、切り替えして止まることが少なくなり、全体的にバランスの良いスイングになったようだ。
スイング以外では中継の中で中嶋常幸さんがメンタル面の安定を、コーチングの効果の1つとしてあげていた。ホールアウト後ニコッと笑うというのである。見ていると少し穏やかな表情になっている気がする。（笑）
そのメンタルの安定が影響しているのか、ピンチの時の安定感が凄かった。
フェースを目一杯開いたアプローチは見事だったし、18番のアプローチはボギー確定と
思ったが、見事にリカバリーした。この時のパトロンの興奮度合いは中継を見ていてびっくりした。また、11番のセカンドも圧巻だった。右に曲げたドライバーからのリカバリーで、樹の下を脱いて、カット気味に打つことで見事にピン側につけた。再開後の最初のショットであったのだが、実に落ち着いていた。雨で止まりやすくなったとはいえ、素晴らしいコントロールのカット打ちで、同じような場所から数人が脱出していたが、松山選手の様なカット打ちをする選手は見つけられなかった。同様に15番のロングの2打目も、ピンの左側からカット打ちでピン側に付けたのは松山選手だけで、殆どの選手は右から安全にドローで転がしていった。フェード気味に点で攻めることができるアイアンは、他の選手を圧倒していると思う。大きなミスも余り出ない球筋で、安心してみていられる。
そして何より素晴らしかったのはパッティングだった。せっかくピン側につけても、バーディーパットを入れきれない事が多かったのだが、今日のバックナインは尽く沈めていた。
特に中断後は、雨で遅くなったグリーンの重さに各選手が戸惑う中で、一人だけ読み切ったように次々と決めた。パッティングは日によるので、最終日も同様にというわけには行かないだろうが、メンタル面が安定したなかで、あのアイアンショットとアプローチがきまれば、大きく崩れる可能性は少ないだろう。
日本中が待ち望んでいる松山選手のメジャー制覇を、明日は見られるかもしれない。早朝から全力で応援するしか無い・・・・・
