最下位中日に3タテを喰らってガックリ来てましたが、首位DeNAに2連勝するという意外な展開でジャイアンツファンも盛り上がってきたと思います。まだまだ序盤ではありますが、一時期の暗い雰囲気から、ベンチも明るくなってきたように見えます。
チームリーダーである坂本勇人選手の浮上が大きな原因としてあげられていますが、その他の要因も探ってみたいと思います。
株式投資の学校戸郷翔征投手完投と山﨑伊織投手2勝目
先発投手が安定していたのは、ジャイアンツの一番の弱点であるセットアッパーの弱さをカバーしてくれました。
二人ともテンポの良い投球で、フォアボールが2つずつ。5月11日の試合は三上朋也投手が1つフォアボールを出しましたが、それでも守備の時間が短く、打線にはとても好影響だったと思います。
球数も理想とされる1イニング15球を少し超える程度でしたので、ベンチも守備陣もブルペンも安心できていたのではないでしょうか。
リフレッシュされたリリーフ陣
変則日程で1日休みが入りましたが、序盤に安定した投球をしてもらえると、ブルペンはリラックスができる時間が増えて、集中力が高まります。
5月11日の試合はリリーフ陣もリフレッシュされたのか、三上投手が15球、大勢投手が17球を投げましたが、高梨雄平投手2球、直江大輔投手2球、大江竜聖投手が3球で一人の打者を打ち取り、今までにない安定感を見せてくれました。
相変わらずのマシンガン継投は、改善するべきものではありますが、当面はこのペースが理想かもしれません。
とはいえ、せめて8回のセットアッパーには、一人で投げきれる投手が必要だと思います。
今のマシンガン継投では相手チームの士気が下がることがなく、優勝ができるチームの試合運びとは、かけ離れていると思います。
シーズン序盤からマシンガン継投を続けていれば、投手陣は崩壊を繰り返します。今シーズンはせめて優勝が見えるシーズン終盤まで、封印してもらいたいものです。
左のワンポイントが投手陣に二人入る構成は、理にかなうものではないと思います。スペシャリストは二人もいらないでしょう。
鉄壁の内野陣が最大の勝利の要因
中田翔選手がハムストリングの肉離れにより、離脱して打線的には戦力ダウンとなりましたが、内野の守備陣が大きく変わり、守備が安定しました。
中田選手はゴールデングラブ賞を受賞できる能力を持っていますが、代わりに入っている岡本和真選手もファーストの守備力は非凡なものがあります。
岡本選手はサードに定着する前は、レフトやファーストを数多く守っていました。その頃からファーストの守備力は高く評価されていました。ワンバウンドの処理などは中田選手に劣るかもしれませんが、打球処理については互角以上のものがあると思います。
その上、坂本勇人選手と吉川尚輝選手の二遊間は、度々投手を助けています。5月10日の試合でのセンターに抜けそうな当たりを、吉川選手と坂本選手がダブルプレーに仕上げたプレーは、本当に戸郷投手を助けたと思います。あのプレーがなければ大ピンチで、勝敗を大きく左右するプレーでした。
そして結果的に戸郷投手の完投は、ほぼ無かったといっていいでしょう。143球であればなんとか次の登板には影響しないと思いますが、それ以上の球数を投げさせると次回の登板に響いたと思います。
岡本和真選手の代わりにサードに入っている門脇選手も、攻守に輝きを放っています。
打撃も好調で小力があるのも魅力ですが、走力もかなりのレベルで、バウワー投手を攻略した功労者です。
そして何より門脇選手のサードの守備力は、ダイヤモンドクラブ賞の岡本選手と互角以上であると思います。特に前に出るダッシュ力は岡本選手以上で、5月11日の試合でボテボテの当たりをホームでアウトにしたプレーは、岡本選手では難しかったのではないかと思います。その他にも好プレーを連発しており、たびたび投手を助けています。
守備力を軽視しがちなジャイアンツですが、鉄壁の内野陣は若い投手を助けることにもなります。
若い投手を育てるのは打線ではなく、鉄壁の守備陣です。いくら打ち勝っても投手は育ちません。打ってくれなくても守ってくれれば、防御率は悪化しません。投球数も少なくなり、余計な疲労がなくなります。
若い投手は勝ちがつかなくても、抑えることができれば自信をつけ、余計な疲労を重ねなければ、成長も促されます。
今のチームの好調が、打線によるのではなく、投手力と鉄壁の内野陣に寄与していると考えて、鉄壁の内野陣を続けて欲しいと思います。
首脳陣の責任問題
野球にエラーはつきものです。エラーは守備の名手でもしますが、守備力の劣る選手のエラーは、起用した首脳陣の責任です。
守備力の劣る選手の起用は、いくら打ってくれても若い投手陣には有り難いものではありません。
戸郷投手の完投や山﨑投手の勝利には、鉄壁の内野陣がもたらす直接・間接の効果が大きかったのは、ファン目線でも明らかです。
東京ドームを本拠地としているので、打ち勝つ野球を目指しがちですが、本当にファンが喜ぶのは守備でのスーパープレイだと思います。
是非守備重視の内野陣を続けて欲しいと思います。