強い巨人に戻るために必要なこと 長野久義、松田宣浩、オコエ瑠偉

巨人はBクラスに転落し、再建の時期を迎えています。ここまでスカウト陣のテコ入れ、コーチ陣の入れ替え、選手の育成など手を十分に打ってきたにも関わらず、巨人の戦力は年々相対的に落ちています。昨年はチーム防御率やチーム打率など、リーグ優勝を出来る水準までは明らかに足りなくなっています。また、8回の防御率が大幅に悪化するなど、試合運びも上手く行かず、負けるべくして負けてしまったという状況です。原監督は様々な手を打っていますが、結果が出ているのは水野雄仁スカウト部長を責任者とした新人発掘の部門だけではないでしょうか。

近年のドラフトで高卒選手が一軍の主力になったのは、来期高卒5年目を迎える戸郷翔征投手だけという惨状で、育成組織が機能していないことは明らかです。せっかくスカウト部門がいい仕事をしても、即戦力以外が育成できないのでは、3軍制を取っている意味がありません。なぜ巨人は高卒の若手が伸びないのでしょうか?

結論は出ませんが、推測してみたいと思います。

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チーム内の競争が足りない

ジャイアンツを見ていると、とてもチーム内の雰囲気がよく見えます。You Tubeなどは撮られていることを意識しているため、あからさまに仲が悪いところが露出しないということはありますが、練習の雰囲気などを見ていると、とても明るく前向きに練習に取り組んでいる様子がわかります。しかし、仲が良すぎて本当の意味での競争心が、足りないのではないかと感じてしまうことがあります。そのあたりを原監督はどう感じているのでしょうか?

中畑清、篠塚和典、原辰徳のライバル関係

原監督が入団した時のジャイアンツ内野陣のバチバチのライバル関係は、よく知られている話です。ドラフト1位で入団してきた原辰徳選手に対して、篠塚和典選手がライバルでありながら、セカンドの守備などについてアドヴァイスを送っていたのは有名な話です。しかしその環境下でも篠塚選手は、中畑選手の怪我を契機に原辰徳選手をサードに押し出して、セカンドのレギュラーの座を奪いました。今でもその頃のライバル関係については、赤裸々に話される場面が多いのですが、決して仲良しクラブではない、競争意識が語られています。結局、一番無関係でいたはずのレギュラー一塁手を取りかけていた山本功児選手が、ポジションを失ってしまいました。

その後ジャイアンツはV9後の、強いジャイアンツを取り戻すことになりました。セカンドで篠塚選手は首位打者2回、ベストナイン5回、ゴールデングラブ賞を4回獲得する、名2塁手となりました。原辰徳選手も打点王1回、ベストナインを三塁手で3回、ゴールデングラブ賞を3回獲得して、強いジャイアンツを支えました。

原監督の入団時に激化した内野のレギュラー争いが、その後のジャイアンツの内野陣を作り上げ、強いジャイアンツを取り戻したと言えるでしょう。原監督がその時のチーム内の競争意識を忘れているはずがなく、今のジャイアンツに足りないものと認識したと考えても間違いないでしょう。

江川卓投手と西本聖投手のライバル関係

ジャイアンツのライバル関係といえば、最も激しい競争がこの二人の関係ではないでしょうか。入団時の経緯から練習方法、ピッチングの組み立てまで、何から何まで対象的な二人が、ライバル意識を隠さずに競争していた時のジャイアンツ投手陣は、ジャイアンツの黄金期を支えたと言えるでしょう。二人の関係性について決して仲が悪かったわけではないと、You Tubeなどでは多くの人に語られていますが、そのお互いのライバル意識が激しかったことも、いろいろな人が証言しています。歳が近かったこの二人が、ライバル意識むき出しにプレーや練習をする姿は、ファンにとってもたまらないものでした。

今の巨人は菅野智之投手と戸郷翔征投手の2枚看板ですが、ライバルと言うには年が離れすぎており、菅野投手の急激な失速は、チーム内のライバルが不在だったことも、影響していたのではないかと思います。一人エースだった上原浩治投手にも、同じような事が言えるのではないでしょうか。それ程チーム内の競争は、必要なことだと思います。

三本柱槙原寛己、斎藤雅樹、桑田真澄

あまりにも有名な三本柱ですが、この時の巨人の投手陣の強固な布陣は歴代最高と言っていいのではないでしょうか。3人の仲は良かったようですが、高い次元でのライバル関係にあったことは間違いないでしょう。1990年の藤田元司監督時代に、チーム88勝のうちローテーション投手6名で80勝を挙げて、完投数が70となったシーズンは、今ではありえない事です。そしてそのような投手陣を作り上げたのは、三本柱のライバル関係が高い次元でのチーム内競争を繰り広げたことが、無関係であるはずがありません。

原監督の思惑

強かった時代のジャイアンツの、激しいチーム内競争を知っている原監督が、あまりに仲が良くて、チーム内の競争意識が見えない今のジャイアンツに、不満を覚えるのは当然のことではないかと思います。今の選手は、なかなかあからさまなライバル意識を出さないのかもしれません。長野久義選手が坂本勇人選手と最多安打を分け合った時は、美談として私も捉えていましたが、その後長野選手は成績が伸びずに、人的補償で放出されてしまいました。長野選手は人格者として有名ではありますが、ライバル意識をむき出しにする選手ではありません。今回ベテランとしてジャイアンツに復帰するにも関わらず、前ソフトバンクの松田宣浩選手を加えたのは、チーム内のライバル意識やレギュラー争いが、人格者長野久義選手の加入によって、マイルドになるのを原監督が嫌ったのかもしれません。

ジャイアンツの捕手争い

捕手陣の練習などを見ていても、みんな良い奴ばかりで、チーム内のバチバチのライバル関係を見ることが、我々ファンには見えません。小林誠司捕手も岸田行倫捕手もいい人という印象が強く、正捕手の大城卓三捕手はいい人の塊のような感じです。どちらかというと、細かいことに気がついて、ともすれば意地悪な感じの正捕手がいたほうがチームは強くなれそうですが、ジャイアンツの捕手陣はかけ離れたところに位置している気がしてなりません。物事の善悪は別にして、後輩澤村拓一投手の頭をポンとやる阿部捕手のような激しさとは、まったくかけ離れた今のジャイアンツの捕手陣に、原監督、阿部ヘッドコーチは物足りなく感じているでしょう。

オコエ瑠偉選手の加入

現役ドラフトで加入するオコエ瑠偉選手は、ジャイアンツにとって良い意味での劇薬になるかもしれません。首脳陣もある程度チーム内での刺激剤として、オコエ瑠偉選手の尖ったキャラクターを理解した上で獲得した意味合いが強いのではないでしょうか。

オコエ瑠偉選手にはジャイアンツという球団の注目度と厳しさが、いい方向に作用する可能性もあります。

いい意味でも悪い意味でも、ジャイアンツは特異な球団です。中田翔選手も移籍時には大変ジャイアンツの環境で苦しみましたが、見事に復活しました。中田選手は苦しい経験を乗り越えて、ワンランク上の選手となったとファンとしても感じます。

オコエ瑠偉が大きく変われる環境にあることは確かであり、オコエ瑠偉選手がジャイアンツを変えてくれる可能性も大いにあると信じています。

あ姉さま
あ姉さま

増田陸選手とオコエ瑠偉選手がバチバチのセンター争いをしてくれると、ジャイアンツは大きく変わるのではないでしょうか。

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