2024年が終了し投資結果が判明しました。結果としてはS&P500のパフォーマンスが素晴らしく、為替による嵩上げもあって、米国株の圧勝という成績に個人的なポートフォリオはいきつきました。個別株も少しやっていますが、単独銘柄でS&P500に買っている銘柄はありますが、日本株全体をポートフォリオとしてみたときに、米国株を凌ぐものには成れませんでした。
2025年のNISA枠の投資先もS&P500で一括か分散か?
新年になりNISAの枠が復活しました。方針通りにS&P500を中心に考えるとしても、いつも考えるのは年初一括か分散投資かでしょう。結論から言えば年初一括が間違いないのですが、問題は年初一括後に暴落が来たときにメンタルが耐えられるかどうかだけです。このメンタルの問題は個人の投資家にとって最大の問題で、いくら結論が年初一括と出ていても、メンタルが耐えられない可能性は十分にあります。個人の性格や置かれている状況によってメンタルは大きく変化しますので、このあたりは人それぞれという他ないでしょう。ただ一括投資をする場合は、これから3年NISA枠を使うまで入金力が有ることが大前提です。
年初一括に耐えるメンタル
相場の波は当たり前にあるもので、これを乗り越えることがS&P500などの投資信託で一番必要な条件です。ただこれも考え方一つで人によっては整理できるものだと思います。昨年から投資を始めた初心者が年初一括をしたとしても、それがあと3年はNISA枠できることになります。暴落が来るとしても、それが短いスパンで終われば、大きな問題ではありません。メンタルに来るのはその暴落が長く続くときでしょう。しかし暴落を取り戻すのに、長くても2~3年というのが今までの米国の株式市場です。そう考えれば、暴落を取り戻すまでの期間で、NISA枠を使ってあと2~3回はバーゲンセールを楽しむことができます。若い勤労世帯がNISA枠を活用するためには十分な機会ではないでしょうか?
5年に分けた政府のファインプレー
NISA枠を5年に分けたのは、熱狂しやすい日本国民にとっては、分散投資が自然とできる良い枠組みだと思います。過去に日本国民は熱狂しすぎて大損をした人たちを、作り出してしまいました。今回も仮に5年の分散投資を促す仕組みがなければ、すべての枠を一括で使って大きな損を出す人が出てこないとも限りません。そういった人達の声は、大きく取り上げられ、折角政府が作り出した貯蓄から投資への流れを、断ち切ってしまう可能性は少なくなかったと思います。特に成長枠は個別株への投資も可能であり、投資の基本である分散投資をしないでギャンブル的な張り方に流れてしまう層を、一定歯止めができたと考えます。他国の制度を当然参考にしているとは聞いていますが、良い枠組みが作られたと考えます。
為替を気にしても仕方がない
S&P500で気になるのは為替の変動です。リスクヘッジも考えられますが、コストが掛かります。これから為替がどちらに進むのかは中長期的にはほとんどが政治判断であり、金利差は短期的な影響のファクターと考えていいでしょう。
為替がスイングするとしてもある程度のレンジは想定できており、日米どちらかの政府がデフォルトでもしない限り、想定の範囲は超えないでしょう。
一方S&P500の指数は基本的に右肩上がりで、限度がありません。こう考えたときに不確定要素の為替を気にするあまり、投資家の一番の味方である時間を無駄にすることは賢い選択とは言えないと思います。特にこれから数十年かけて資産形成を考えている若い世代であれば、為替の変動は誤差の範囲になる可能性さえあるといっていいのではと考えます。
2025年も世界の経済は人々の努力によって発展を続けます。オールカントリーやS&P500など若干の違いはありますが、両者に言えるのは資本主義社会を信じて、時間という個人投資家の最大の武器を使うことが肝心であるということでしょうか。まだNISAを始めて1年という個人投資家は多いと思いますが、まだまだ道は長く、時間は十分にあります。大切なのは資金を相場に晒し続けることで、売買を繰り返すことではありません。
あと3年もすれば殆どの個人投資家はNISAによって成功体験を積むことができると予想します。そうなったとき初めて日本国民は本当の意味での資本主義社会を、感じることができるのではないでしょうか。
今日が一番若い日というのはいつでも真理であり、はじめの一歩は早いほうが良いというのも間違いない真理だと信じています。
若い世代は資本主義の果実を味わえなかった古い世代とは、違う環境にいます。いち早くそれに気がつけば、年寄世代を羨むようなことは間違いなくなくなると思います。
世代間の格差を嘆くよりは、同世代の未来での格差に泣かないように、今から小さな努力をしていくことが、勝ち組への唯一の方法だと思います。