ポートフォリオの見直しでの悩み リバランスと税金 利益の確定

年度終わりが来て、株式市場も大きなイベントが終わりました。年始からの日経平均の上昇に伴って、大きな含み益を得た人も多いのではないでしょうか。新NISAによる株式市場への参入を果たした人は、これからも淡々と積み立てていくことに変わりはないものと思います。ただある程度の経験のある投資家さんたちは、共通の悩みを抱えることになると思います。

ポートフォリオのリバランス

日本の年金を運用するGPIFのように、ポートフォリオを一定の決まりによってリバランスできるのは、法律によって強制的に動くからで、個人の場合は大きく事情が変わってきます。株式と債券でポートフォリオを組むことが王道ではありますが、日本の債権は利率が極端に低いので選択肢となりえません。そうなると国内株、外国株、外国債券というポートフォリオになり、私も実際にそのようなポートフォリオを組んでいます。今回のように国内株の急伸があると、国内株の割合が増えてしまうのは当然のことです。 ただ、年度末だからといって細かくリバランスをするかと言えば、私の場合は放置です。

リバランスしない理由は税金

国内株式が好調だからといってリバランスしない大きな理由の1つは税金です。私は投資において税金は、とても大きな要素だと考えています。株式市場や個別株から撤退するならば話は別ですが、それほど大きなイベントが起こる確率は大きくはありません。そうなると何らかの理由で現金が必要になったとき以外は、利益確定やリバランスのための売却はしないほうが良いと思っています。言い方を変えれば、税金を支払った分投資効率が悪くなる事を避けるためです。

個別株のリバランスと利益確定

新NISAでは株式投信が増えているようですが、私の場合は個別株もある程度抱えています。最近売られているような良質の株式投信は10年前はなかったので、個別株というのは日本株については必要な選択肢でした。ただ、個別株は扱いが難しく、銘柄によってボラティリティが違うので、時間とともにポートフォリオが大きく歪んでしまいます。銘柄や業種によってバランスを取らなければならないことは百も承知なのですが、売却の際の税金と手数料がリバランスをさせない現状です。

結果、私のポートフォリオは銘柄的にも業種的にも大きく偏ってしまっています。

リバランスは追加投資で

歪んだバランスは新規の資金の投入で調整しています。当然大きなポーションとなった銘柄の配当金は、違うセクターに投入するようにしています。当然配当金は個別銘柄からしか出ませんので、(株式投信は配当金再投資銘柄しか参入しません。)大きな歪みはリバランスできません。しかし、20%の税金と手数料はボディーブローでかなり効いてきます。お国に貢献するのはまだまだ後でできると思い、リバランスも長い目で見ていくことにしています。

個別株のリバランス

これは本当に難しいと思います。短期での売り買いは基本的にやりませんので、個別企業が絶好調で高値の時に利食いするようなことはせずに、じっとホールドします。個別企業の業績不振や大きな問題が起こった時に利食いは検討しますが、基本的には大きな動きがあるような企業には投資していません。相場が大きく下がった時に安定した企業の個別株を仕込むのがせいぜいで、なかなか好機は来ません(笑)。

少しずつ銘柄数や業種が増えてきましたが、今度は管理するのが大変になってきてしまいました。もしかしたら個別株はもう放置で、優良な株式投信だけをやれば良いのかもしれません。

日本株の優秀な株式投信

いまはまだ信用のおける日本株の投資信託は無いと思っています。金融庁の指導があって有望なものは少しづつ増えて来ていると思いますが、残念ながらまだ運用実績が短いものが多いのです。また、運用資産もまだまだ小さく、もう少し様子を見ていくのではないかとおもいます。

新NISAからの離脱

これはまだまだ先の話になるでしょう。非課税枠は非常に有効で、これを最大限活かすことは非常に大切です。特に長期での投資が許されるのであれば、最優先で枠を埋めることが必勝法の1つだと思います。

そして新NISAからの離脱は、まず考えなくて良いのではないでしょうか。きっとそんな未来が、今努力している若者には来るはずです。

最大限のグリップ力で、コツコツやっていくのが現時点の必勝法だと思います。

新NISAへ投下した資金は、絶対に手を付けないというぐらいの気持ちで良いと思います。住宅ローンや教育ローンを組むとしても、新NISAの資金は別と考えたほうが良いのではないでしょうか?

複利のパワーを最大限に活かせるのは、時間のある若者だけです。時間と非課税枠を味方に頑張れば、必ず成功すると思います。

今の若者は羨ましい

投資で痛い目にあった人は決して少なくありません。特に日本は資本主義国家なのに、投資環境が整っていませんでした。しかし今は違います。新NISAの存在はともう一つ、企業の株主対応が変わったことも大きな要因だと思います。

前の世代を羨む若者は多いですが、私は今の若者が羨ましいです。ただ、一定の努力と勉強が必要です。ここで最大の格差が付くと思います。世代間格差は時代の流れで、受け入れざるをえないと思いますが、同世代での格差はもっと深刻です。少しの努力で報われるなら、時間を味方につけてスタートしましょう。

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