ドリュー・ブリーズ(Drew Brees)の功績と引退

ついにドリュー・ブリーズが引退してしまった。

42歳での引退である。

NFL史上最高の80,000ヤードの通算パスヤードを達成し、今年もチームをプレーオフまで導いた中での引退なので、惜しまれながらの引退であると言えよう。

トム・ブレィディとの対戦となった、最後の試合の前にブレィディから

「年上(43歳)の自分がまだ現役を続けるのだから、引退しないよね?」

と、激励されたようであったが、肩の衰えなどを指摘されており、3月14日に引退が発表された。同じ年のドラフトではマイケル・ヴィックやトムリンソンが指名されたのだから随分と頑張ったものである。

身長は183センチといわれており、QBとしてはかなり低い。

ドラフトでも1巡指名が予想されたが、身長の低さが嫌われたのか2巡指名でチャージャーズに指名された。

チャージャーズでも活躍したが、5年目のオフにセインツと6年契約を結んでからは、毎年好成績を収めた。怪我にも強くセインツでは晩年を除いては、殆どスターターの座を譲ることがなかった。

なんといっても彼の素晴らしいところは、背が低いにも関わらずポケットパサーで、ディフェンスラインの頭越しや、間を塗ったパスを決められたことにあったと思う。背が低いQBはモバイルQBでロールアウトしながらのパスが得意な場合が多いのだが、ブリーズは足が速くないので、ポケットパサーとして実績を残した。このことは後に続く小柄なQBのドラフト指名順位を持ち上げたのではないかと個人的には考えている。もっとも、ブリーズ以上の小柄なポケットパサーは現れていないのだが。

ベイカー・メイフィールド(185センチ)やカイラー・マレー(178センチ)が全体1位で指名されたのもブリーズの成功が、影響しているかもしれない。

引退後はQBということもあり、スタジオアナリストやゲームアナリストとしてのポストが決定しているようである。どんな解説をしてくれるのか今から楽しみである。

さて来シーズンのNFC南地区はブリーズの引退によって、勢力図が大きく変わってしまうだろう。セインツは暫く低迷期が始まってしまうかもしれない。マット・ライアンがパッとしなかったファルコンズの復調が無いようだと、バッカニアーズの独走となってしまうかもしれない。

「また、ブレィディ?」

43歳のおじさんに2年連続でやられるNFLは観たくない。

ロジャーズ(37歳)などではなく、フレシュな若手か成長した中堅にブレぃディを止めてもらいたいものである。

やっぱりNFLはオフシーズンから楽しみである。

まずはFA市場で号砲が鳴って、目が離せない。

トム・ブレイディの功績

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