差別的な内容のメールにより辞任したジョン・グルーデンの後任となった、リッチ・ビサッチアが見事に勝利を収めた。HCの突然の辞任により心配されたが、OCのオルソンはQBデレク・カーのルーキーイヤーのシグナルコーラーで、混乱なく試合を進めることが出来た。
オフェンスの改善
1 | 2 | 3 | 4 | OT | ||
Raiders | 10 | 7 | 14 | 3 | 0 | 34 |
Broncos | 7 | 0 | 3 | 14 | 0 | 24 |
Raiders | Broncos | |
426 | Total Net Yards | 421 |
6 | Total Penalties | 6 |
54 | Penalty Yards | 53 |
25:27 | Time of Possession | 34:33 |
オープニングドライブが11回連続で得点につながらなかったレイダースだったが、今日は得点することが出来た。OCのオルソンの準備が実った結果で、グルーデンでは試合開始当初にあまりターゲットとならなかった、WRラグスへ3つも投げてTDへつなげた。
グルーデンのときは殆ど使われなかったスクリーンパスも効果的に使われて、オフェンスは息を吹き返したようだ。
放送の中でRBジェイコブスはオフシーズンにスクリーンパスの練習をかなりしたとのコメンテーターの情報も披露されて、今後のオフェンスではかなり使われるようになるのではないかと予想される。
また20ヤード以上のプレイが7つもあり、やっと選手たちのポテンシャルが発揮されたように思える。
OLは概ね良くやっていたようだが、ドラフト1位のレザーウッドは7つ目のペナルティーを犯して、NFLでワーストとなってしまった。相手LBのミラーを抑えることが出来たのは、DLの大きな成果ではないかと思う。
デレク・カーの余裕
Player | CP/ATT | YDS | TD | INT |
D.Carr | 18/27 | 341 | 2 | 0 |
T. Bridgewater | 35/49 | 334 | 3 | 3 |
29回目の300ヤードゲームを記録したカーだが、今日は終始余裕があった。ポケットワークがもう少し上手くできると良いのだが、OLへの信頼がまだ足りないのが原因かもしれない。
最初のラグスへのTDパスがかなり効いたようで、LBとDBとの間へのパスが効果的となった。ミドルパスが久しぶりに良く決まり、息苦しいオフェンスではなくなった。RBリシャードはパスプロテクションがとても上手く、カーに時間を作っていたようだ。
RBの活用
RUSHING | ATT | YDS | TD | LGTD |
J.Jacobs | 16 | 53 | 1 | 3 |
K.Drake | 4 | 34 | 1 | 18 |
直前の2ゲームで3回しか使われなかったRBドレイクに6回のボールタッチが有り、31ヤードのTDレシーブもあった。グルーデンではあまり使われなかったが、オルソンになってこれからも使われる機会が増えるかもしれない。RBジェイコブスはまだ本調子ではないのか、縦へのランが殆どだった。第8週がバイなので、第9週目からあたりが本領発揮かもしれない。
好調なWR
RECEIVING | REC | YDS | TD | LGTD |
H.Ruggs | 3 | 97 | 1 | 48 |
B.Edwards | 2 | 67 | 0 | 0 |
D.Waller | 5 | 59 | 0 | 0 |
K.Drake | 2 | 39 | 1 | 31 |
H.Renfrow | 3 | 36 | 0 | 0 |
J.Jacobs | 1 | 29 | 0 | 0 |
F.Moreau | 1 | 11 | 0 | 0 |
J.Richard | 1 | 3 | 0 | 0 |
ラグスがやっとドラフト1位の真価を、発揮し始めたようだ。最初のTDは競り合いから難しい球をレシーブした。フィジカルの強化が、実を結んでいるかもしれない。しかし、ルートを走るときに相手DBが追いつけていないところで最初のカットを切って、逆に相手DBが間に合ってしまう事などが有り、相手を見ながらルートを柔軟に変えることができればと思うが、可能なのだろうか。キャリア4つ目のTDであったが、全てが40ヤード以上のレシーブで、スピードは本物であることが証明されている。
WRエドワードも効果的に使われるようになり、経験を積んでいけばさらに期待のできるWR陣となるかもしれない。シーズン後半に向けてどれだけ成長できるかが、プレーオフ進出に大きく関わってくるだろう。
健闘したディフェンス
DEFENSE | T-A | SCK | INT | FF |
C.Littleton | 11.0-4 | 0.5 | 0 | 0 |
D.Perryman | 11.0-5 | 0 | 0 | 0 |
N.Hobbs | 9.0-3 | 0 | 0 | 0 |
J.Abram | 9.0-2 | 0 | 1 | 0 |
M.Crosby | 6.0-4 | 3 | 0 | 0 |
T.Moehrig | 4.0-1 | 0 | 1 | 0 |
Q.Jefferson | 4.0-3 | 1 | 0 | 0 |
A.Robertson | 3.0-1 | 0 | 0 | 0 |
K.Wright | 3.0-2 | 0 | 0 | 0 |
B.Facyson | 3.0-1 | 0 | 1 | 0 |
C.Hayward | 3.0-0 | 0 | 0 | 0 |
D.Square | 2.0-2 | 0.5 | 0 | 0 |
R.Teamer | 2.0-0 | 0 | 0 | 0 |
C.Nassib | 1.0-0 | 0 | 0 | 0 |
N.Kwiatkoski | 1.0-1 | 0 | 0 | 0 |
S.Thomas | 1.0-0 | 0 | 0 | 1 |
C.Ferrell | 1.0-0 | 0 | 0 | 0 |
Y.Ngakoue | 1.0-0 | 0 | 0 | 0 |
D.Leavitt | 1.0-1 | 0 | 0 | 0 |
開始当初は前週に続き、CBロバートソンが相変わらずしつこく狙われてしまった。またLBリトルトンもミスマッチを狙われていたが、DCの指示が良かったのか、終盤は上手くカバーできていた。DLは相変わらず強烈な4メンラッシュで、QBブリッジウォーターに時間を与えなかった。5サック16ヒットで、3つのインターセプトを誘発した。この試合までの15サックはすべてDLが記録しており、相手の脅威となっている。DEクロスビーは3サックと久しぶりに爆発した。それまでも常にQBにプレッシャーを掛け続けており、本当に優秀なDEに成長したと思う。
グルーデンの辞任
10年以上も前のメールが暴露されるなど、大統領選を思い出させるような出来事で、アメリカらしい事件だ。10年契約を締結していたグルーデンがこんな形で辞任するなんて想像もできなかったが、これがアメリカだろう。好調であっても不調であっても、効果的なタイミングで過去の過ちを暴露される可能性が常にある社会だ。今回も何故10年も前の事が、このタイミングで問題になるのかと考えると、非常に興味深い出来事だと思う。
アメリカという国は歴史は浅いですが、複雑な社会構造と歴史を持っているので、何が起こるかわかりませんね。