散々不確かな情報で兵庫県知事を貶めておいて、SNSの不確かな情報を非難するオールドマスコミの姿勢は、全く改まっていないようです。
サンゴ礁の問題や、大手芸能事務所の事件、特定の宗教団体に関する事件などで、数々の問題を起こしてきたオールドメディアですが、その度に素直に反省できずに、未だに国民を騙そうとしているようです。
SNSは高齢者にも浸透
今回の兵庫知事選で驚いたのは、弱年齢層だけではなく、高齢者層にもネットが浸透してきたということでした。10代から50代までは圧倒的に斎藤知事への支持率が高かったのは当然として、70代も次点の候補との差が殆どなかったことがデータとしてでているようです。高齢者はテレビしか見ないので、オールドメディアの影響力は大きいとされてきたのですが、それも大きな変化があるようです。考えてみれば現在の70代は10年前の60代であり、ネットやパソコンのリテラシーが全体として上がってきていることは当然のことなのでしょう。
スポンサーのテレビ離れ
テレビはその事実を受け入れられないようですが、テレビの大切な収入源であるスポンサーはとっくにその事実を把握しています。それが証拠に昼間のテレビのCMは、ネットに比べて高齢者向けのものばかりです。しかも、その殆どが健康食品やかつらなどかなりの高齢者向けの商品になっています。元気な高齢者が増えてきている中で、スポンサーはその層に向けてのラインナップとしては少し的が外れているように見えます。
反対にネットでのCMは、かなり若者向けです。しかも閲覧履歴等により、視聴者の嗜好がわかっているので、かなり的中率の高いCMが流れることとなります。
トヨタがだいぶ前にテレビでのCMを大幅に縮小する旨を発表しました。そのためテレビで放送するドラマの中では、トヨタの車がほとんどでなくなり、SUZUKIの車などがよく登場するようになっています。しかし、SUZUKIは軽自動車中心の会社であり、大型のセダンなどは無いので、登場人物の設定に似つかわしい車がないなどの弊害が出てきているようで、私が見ていても疑問符がつくような車種が登場します。
ドラマの中の自動車の選定は、視聴者から見れば非常に大切なものです。その場の雰囲気や登場人物のキャラクター設定などには大きな要素となる中で、限られた車種しか無いとなれば、制作サイドとしては大きな足枷でしょう。
ドラマや映画では劇中の小物などにも非常に強いこだわりがある筈で、そのあたりの設定に視聴者も注目しています。アニメであれば簡単に変えることができ、ルパン三世は常にお洒落な車に乗っていましたし、拳銃にも拘りが見られ、人気を支える雰囲気づくりができています。実写でいえばあぶない刑事は、現実的にはありえない日産のレパードが効果的に使われていました。いろいろな意味でテレビの持つ影響力は小さくなり、悪い循環に陥ってしまっているようです。
悪い循環を断ち切る方法
テレビはネットの出現により、凋落が始まったことは間違いありません。しかしその凋落をテレビ局の偉い人たちは認めたくないのか、認めているが”自分たちのいる間は”というお決まりの逃げの戦略で、明確な方向転換ができなくなっているのか、ジリ貧を受け入れています。
つい最近では大手芸能事務所の事件で、反省すると言っておきながら、今回も偏向報道をしてしまいました。そして大きな過ちを犯しておきながら、選挙中で報道に制限がかかったなどと的はずれな言い訳をして、さらに批判を浴びています。
こんな状況をネットリテラシーを、もっと言えば情報リテラシーを獲得した人たちに晒してしまえば、どうなるかをまだ理解できていないところが大きな問題でしょう。
ここは経営陣の世代交代を大幅に進めなければならないのですが、日本の企業はニッチモサッチモいかなくなるまで、問題を棚上げにしてしまう傾向が強く、どのメディアも自分たちがいる間だけ持てばいいという考え方が、経営陣にあるのかもしれません。（これはどんな組織にもある傾向でしょう。）
しかしこのままではオールドメディアの衰退は、加速してしまいます。正しい情報を流さないことが、ここまで国民の間にわかってしまうと、信頼回復はかなり難しいと考えるべきでしょう。
この悪い循環を断ち切るためには、外部の力が必要でしょう。それも親戚関係である新聞社などからでは意味がありません。
数年前まで放送とはかけ離れていたDHCが虎ノ門ニュースを制作していましたが、新しい資本を受け入れざるを得ないのではないでしょうか？
信頼を回復すれば、視聴者がついてくることは間違いなく、下手なバラエティーなどを作らず、報道とドキュメンタリー、スポーツに注力するのが王道ではないでしょうか？
お笑い芸人や元アイドルのピンボケの政治に対するコメントや、グルメレポートはもう必要ないのではないでしょうか？
もうみんな飽きてますよ。
