広島に6対2で敗れ、貯金は4になってしまった。打線は8安打を放ったが2得点で終わり、既に優勝争いをしているチームの体をなしていない。原監督は「勢いがつきそうだけれど、なかなかというところよね。」とコメントした。ここまでチームが動かなくなると、コメントしようがないのだろう。想像以上に厳しい秋になってしまった。
無理がたたっての敗戦
中5日のローテーションを、もともと理想の持論としていた原監督だが、他チームより早めに中5日ローテーションを組んだ結果が、不発に終わってしまった。他チームより早めにスパートしたために息切れしてしまった状態で、二の足を使える状況ではなく、立て直す時間もない。CSを睨んでチームを整備すべきという考え方も有るが、あからさまにモードを変えることが出来ない状態だ。最後まで全力を尽くすことを是とする空気も有る中で、マスコミを親会社に持つ巨人としては、コメントが抽象的になるのはやむを得ないだろう。
この状態を正しく総括できるのは誰か
2年連続の日本シリーズ連続4連敗で、虚ろになってしまった選手たちだが、毎年ガス欠が早まる状況だ。昨年はシーズン終盤の失速を前半の貯金で逃げ切ったが、今年は更に早めに燃料切れになってしまった。後半戦から選手たちは徐々に失速してしまったが、個々の選手の調子云々ではなく、チーム全体の地力がヤクルトと阪神に劣っていたという結果の現れだと思う。1年目にソフトバンクに日本シリーズで4連敗したときに、正しく総括し、原因を突き止めて、対策を打てなかったフロントと首脳陣の責任と言わざるを得ないだろう。
巨人の「勢いがつかない」原因
原監督のコメント通り、いまは減速が止まらない。勝負は時の運と首脳陣が考えていたら4年連続で来年も失速するだろう。
「菅野智之投手が本調子なら。」
「梶谷隆幸選手が怪我をしなければ。」
「丸佳浩選手の調子が戻れば。」
「新外国人が帰国しなければ。」
などと、タラレバを重ねていては同じことを繰り返すだけだ。
起こった事象には必ず原因があり、その原因を潰さないことには同じ種類の過ちを繰り返すばかりだ。終盤に失速する原因は今、原監督を始めとする首脳陣には共有できているのだろうか?
決して不運だったとの結論で、責任逃れをしてほしくないものだ。
原政権の末路になってしまうのか? 組織の自浄作用は有るのかが注目
ファンの声が届かないのが悔しいですね。
マスコミが親会社なのに・・・
新聞媒体などのメディアとネットの意見が一致しないのは、政治と似ているかもしれませんね。
お金で買えない若手の育成
菅野投手を中心とする投手陣や、坂本勇人選手、丸佳浩選手を中軸とした攻撃陣は、若手の上積みよりも、ベテランの劣化のほうが大きいようで、これは試合運びとやり繰りで、乗り切れるものではなかった。巨人は豊富な資金でチーム力を上げてきた。
FAや新外国人はある程度の資金で、戦力を担保できる。
今の制度の中で、お金で買えないものはドラフトの当たりくじと、有望な若手だ。
連敗中のドラフトはくじだけに責められないが、成功の確率の高いブルーチップを入団させる事ができない現実は、チーム力に確実に影響する。そしてハズレ1位や2位以下の選手についてもお金で担保できず、スカウト陣を中心とした球団の総合力が問われる。他球団はくじだけではなく、単独指名やハズレ1位で成果を出している。
楽しみなドラフト会議
空席だったスカウト部長に水野雄仁さんが就任したが、11日のドラフト会議にどの様な体制で臨み、どの様な指名をするのか早速楽しみなところだ。ドラフトでの失敗が続き、スカウト部長を空席にした後に、水野さんを就任させたその理由が垣間見られるかもしれない。くじ運だけに頼らない戦略が見られると良いのだが。
スカウト陣のテコ入れができると期待が持てますね。
ジャイアンツの名刺だけで有望選手が取れる時代は、遥か昔です。
球団の育成する責任
育成に力を入れると毎年シーズンオフには旗を立て、3軍制をとって育成選手を大量に保有しているが、大きな成果が出ているとは言えない。大量採用、大量解雇を続けるようではまた批判を浴びるだろう。松原聖弥選手のみがクローズアップされているが、他の野手や投手の台頭は見られない。進学希望の高校生を育成で口説くならば、成功例が皆無では無責任だ。ある程度の確率で成功する選手が現れなければ、育成システムに問題があり、存続させること自体が問題となってしまう。